「私は冒険家で、怪しい者ではありません。伝説のハムスターの楽園を目指しているんです」

あなたは自分の身分を説明した。すると農夫は、益々疑わしそうな目であなたを見た。

「本当です。村を目指していたらこの牧場が見えたので、寄っただけです」

あなたはそう力説したが、農夫はこわばっている顔を崩さずに言った。

「それでその冒険家様が、ウチのハム達に何をしてたのか、答えてもらってないぞ」

そう言われたあなたは、慌てて釈明した。

ハムスター牧場 「あっ、すみません。ハムスター達にひまわりの種をあげようとしていたんです」

「何だ、ウチの可愛いハムスター達を盗もうとしてたんじゃないのか」

農夫のあなたへの警戒は解けたようだが、その誤解にムッときたあなたは、手に出していたひまわりの種を引っ込めて言った。

「勝手に近づいてすみませんでした。ご迷惑そうなので、もう失礼します」

あなたは農夫に形だけ一礼をして、元の道へ戻ろうとした。すると農夫が声をかけてきた。

「待てよ、あんたさっき、ハムスターの楽園って言ったな。じゃあハム〜ルマウンテンの洞窟に行くつもりか?」

あなたはこれ以上不愉快な思いをしたくはなかったが、足を止めて振り向いた。

「ええ、そうですが…それが何か?」

「そうか。あいつらがいる所にわざわざ出向くのか」

「…あいつら?あいつらって、誰のことですか?」

聞き返したあなたに、農夫はそれに答えず、口のはじを歪めて言った。

「ま、気を付けるこった」

その言葉に、思わず眉根を寄せたあなただったが、無礼な農夫にはこれ以上構わずに先を急ぐことにした。せっかくハム達に貴重なひまわりの種をあげようとしたのに。



ひまわりの種を懐にしまってふもとの村へ急ぐ。