98/06/21   掃除は二の次

 今夜は盛りの周期らしい。二階の屋根付きトイレの中でまるまる君とのそのそはお互いのニオイを嗅ぎあっていちゃついていた。今夜はケースの床材を交換しようと思っていたのに、何だか声がかけにくい雰囲気である(^_^;)。それでも、
「あの〜、ちょっと外に出してもいいかな?」
とまるのそ達に声をかけてみた。が、まるのそ達はお互いしか眼中にないらしく、無視された。フンフンと鼻を鳴らしてもう興奮状態である。
「今夜は駄目だな、こりゃ(-o-;)」
馬に蹴られて死にたくはないので、今日は引き下がることにした。まぁ明日でいいかぁ。そう諦めてケースの前から立ち去ろうとしたら、まるまる君のアタックが始まった(あ〜あ〜^^;)。


98/06/22   のそのそが…

 夕方、帰ってきたら珍しくまるまる君がS.A.M.の展望台で寝ていた。最近はずっと1階や2階の床の上で野良寝をしていたのに、よっぽど今日は寒かったんだな。でも寒い割にはのそのそが展望台に押しかけずに、大人しく1階のハムハウスで寝ているようだ(^^;)。

 夜寝る前に、エサと水を交換してトイレの砂を綺麗にしてあげた。そのときになって、夕方からのそのその姿を1度も見ていないことに気がついた。寒いから寝室でずっと寝ているのかな?そう思いながら、まだ今日はのそのそにミルちゃんをあげていなかったので、呼び出してみた。
「のそのそ〜、ミルちゃんいらないのか〜?」
しかし、反応はなかった。最近ののそのそは耳も遠くなっているらしく、ぐっすり寝ていると気がついてくれないのだ。

 仕方なく、入り口のコットンを少しかき分けると、のそのそが気がついて出てきてくれた。その姿を見て、驚いた。ゆうべまでと毛並みが全然違う。頬から脇腹、お尻にかけて、何だか濡れたような感じでボサボサだったのだ。まさか、下痢!?慌ててのそのそを持ち上げて下腹を見たが、毛がボサボサしているだけで、塗れている感触はなかった。でも…のそのそのまるで仔ハムのような頼りなげな重みに、またショックを受けてしまった。いつの間に、こんなに軽くなってたんだろう。

 悲しくなりながら、そっとのそのそをケースに戻して、ミルちゃんをピンセットでのそのそに差し出した。しかし、のそのそはいつもならひったくるように奪っていたミルちゃんが分からないようだった
「ほら…のそのそ…」
お願いだから元気に食べてくれと、のそのその鼻にミルちゃんをくっつけた。すると、のそのそが口を開けて、ミルちゃんをくわえた。ほっとした安堵のため息が――凍り付いた。のそのそが力無くミルちゃんを床に落としたのだ。ただ、くわえ損ねたという感じではなかった。
「……のそのそ……」
絶望的な気持ちになりながら、落ちたミルちゃんを拾って、のそのその口元に持っていった。しかし、のそのそは口を開けるのだが、ミルちゃんとは見当違いの所を噛むばかりだった。どこにミルちゃんがいるのか、分からないようだ。と、のそのそが間違って私の指を噛んだ。が、のそのその歯は私の皮膚に食い込まずに表面をかすっていっただけだった。噛む力が弱っている…。そう思うとやりきれない思いで胸がいっぱいになった。ゆうべまで、あんなに元気だったのに、一日でどうして……。

 一昨日は35℃、今日は20℃そこそこ、その気温差がのそのそに影響してしまったのかもしれない。のそのその寝室のコットンを多くして、ペットヒーターを寝室の前につけてあげると、のそのそはすぐに寝室に入っていった。寝室の中で、新しいコットンを整えているのそのそを見ながら、頑張ってくれと心から祈った。

 まるまる君を隔離しようかと思ったが、発情してのそのそを襲わなければ、肉たんぽとして使えるかもしれないので、そのまま同居させておいた。ただ、のそのそが老衰じゃなくて何かの病気だったときはそれでは困るのだけれど…。念のため、まるまる君を捕まえて全身をチェックしてみたら、臭腺の周りの毛が黄色く汚れていただけだった(-_-;)。これは明日綿棒で掃除してあげるか。


98/06/23   長い一日

 朝、布団から起きあがると、鳥肌が立った。この肌寒さ……のそのそは大丈夫だろうか?そっとのそのそが寝ている寝室のコットンをかき分けると、のそのそが薄目を開けて、私の方を向いていた。しかし、それだけで動きが見られない。嫌な予感に押しつぶされそうなどきどきを感じながら、のそのそに指をつけると、微かに呼吸している振動が伝わってきて、ほっとした。でもやっぱり具合が良くなっていないようなので、朝一番で病院に行くことにした。診察券で時間を確認しようとして――今日が休診日であることに気がついた。どうしてこう間が悪いんだろう(T-T)。

 仕方なく、ヒーターをもっと寝室の側に置いた。そうしている間にも、妙にまるまる君が私の手にまとわりついてきた。この間まで怯えていたのに、今日はどうしたんだろう?まるまる君が手に乗ってきたついでに、ひっくり返して臭腺を見たら、ゆうべの汚れがウソのように綺麗にふさふさの毛並みに戻っていた。お手入れは自分で出来るのね、まるまる君は(^_^;)。

 そして後ろ髪を引かれる思いで仕事に出かけた。一日、仕事をしていてものそのそが気になってそわそわと意味もなくふらついていたりしていたら、ポケットピカチュウの歩数がいつもより3,000歩ほど多かった(-_-;)。

 夕方、早く帰りたいけど帰りたくないような、複雑な気持ちで家に帰ってきた。真っ先にTVをつけて、それからケースを見た。シーンとしている部屋でのそのそを見るのが怖かったからだ。ハムハウスをのぞくと、入り口はぽっかりと空いていて、すぐそこにのそのそが丸まっているのが見えた。微かに呼吸をしているのが分かり、ほっとした。
「のそのそ…」
ケースに手を入れて、そっとその額に指を這わせたが、のそのそはただじっと目をつぶって呼吸をしているだけだった。でも、生きている…。

 とにかく一安心してケースの前に座り込んだら、のそのそがよたよたとハムハウスから出てきた。そして水ボトルへと来て水を飲もうとしたが、鉄球が押し切れないのか、飲めなかった。私が指に水をつけてのそのそに差し出すと、のそのそはやっぱり見当違いな所に鼻をつけた。
「やっぱりエサも水も取れないんじゃあ…?」
と不安になったが、のそのそが落ちていた煮干しにかじりついたので、安心した。食欲はあるみたいだ。…でも囓りきれないようで、のそのそはすぐに煮干しから離れていった。これはどうかと、大好きなクルミを小さくしてあげてみたら、それはちゃんと受け取れて囓ってくれた。安堵のため息。それから、水でふやかしたまんまや、小さくしたクルミ、殻を取ったひま種などをハムハウスの中に入れておいたら、のそのそは入っていってそれを食べてくれた。食べ終わると、寝室の入り口をコットンで塞いで寝てしまったようだった。

 食欲が残っていることは嬉しかったが、毛並みは昨日のままで、腕から胸・お腹にかけては毛が濡れたようにボサボサだった。歩いてはいたけれど足下もおぼつかなく、ちょっとした段差でもバランスを崩して転んでいた。具合は回復に向かっていないようだ…。明日、病院へ行こう。もし病気だったらのそのそと一緒に戦おう。もし老衰で仕方のないものなら…できるだけそっとのそのそを見送ろうと、心に決めた。


98/06/24   ヤン婆・復活

 朝、目が覚めると、寝たはずなのに寝てないような感じがしてだるかった。それでもすぐに起き出してのそのそのケースをのぞきたかったが、のぞくのも何だか怖いし…と布団の中で躊躇していると、ケースの方からガサガサという音が聞こえてきた
「!?」
ガバッと起きて見ると、のそのそがエサ容器に頭を突っ込んでエサを漁っていた
「……の、そ?」
昨日あんなにぐったりとしていたのに、どうしたんだ?しばし呆然としながらのそのそがエサにがっついているのを眺めていた。

 のそのその様子を見ていると、ボサボサだった毛並みは胸辺りが綺麗になっていた。が、お尻の方はまだボサボサだった。歩き方は転びはしないが、まだヨタヨタしている感じだ。最悪の状態よりは良くなっているような感じだが、これはやっぱり病院だな。そう思って病院の診察時間を念のため確認したら、ついこの間から午前診療がなくなっているのに気が付いた(またなんて間が悪いんだ〜T-T)。仕方がないので、タウンページで市内の病院を探してみた。診察時間が早くて、小動物も扱っている病院が割と近くにあったので、そこに行ってみることにした。

 行ってみると、そこは女医さんが一人で自宅の横で開業している、個人病院だった。
「一昨日から急に毛並みが悪くなって、動きもよろよろして、衰弱して…」
と、私がのそのその様子を説明すると、先生はのそのそを手に持って体中を見て、言った。
「表面上に怪我や腫瘍などはないですね」
ほーっ。取りあえず一安心(-o-;)。それから先生は、下腹部辺りをしげしげと見て、
小さな分泌物の固まりがありますね」
と、ティッシュで取ってくれた。
「コレのせいで、お腹側の毛がボサボサになっていたのかもしれません。背中の方は綺麗ですし」
そうだったのか〜。そういえば、全身の毛がくまなくボサボサというわけではなかったな。

 ふむふむと納得していると、先生がいきなり叫んだ。
「イタッ!」
さっきまで先生のなすがままにさせていたのそのそが、先生の指に噛みついたのだ。ミルちゃんもくわえられなかった、あののそのそが!?私も驚いていると、のそのそは第二第三の噛みつき攻撃を先生に食らわせた。先生もたまらずキャリングケースの中にのそのそを戻した。ケースに入れられたのそのそは、まだ怒りがおさまらないらしく、一緒に持ってきたハムハウスにガリガリと囓り付いた
「あの、昨日はこの子、どうだったんですっけ?(-o-;)」
のそのそを見ながら先生が私に訊いた。私も呆然としながら、答えた。
「昨日は、エサもろくに食べられずによろよろしていたはず、ですが?(-o-;)」
呆れて眺める私達の前で、のそのそは今度は怒ったように元気良く、ケースの中を闊歩し始めた。のそ、お前は何なんだぁ???私の困惑具合が伝わったらしく、先生は、
「まぁ、これだけ急に回復して来るってことは、内臓系の疾患もないってことですよ(^^;)」
と、慰めるように言ってくれた。

 結論として、取り立てて病気の様子はなく、恐らく温度変化に歳を取った体がついていけずに衰弱していたのだろう、とのことだった。出来るだけ温度は一定に保つようにして、柔らかめのエサをあげて様子を見て下さい、と言われた。それから、
「2歳というともうかなりの歳ですから、エサを食べなくなったら急激に衰弱しますから、気をつけて下さいね」
と先生に言われたが、今回のことでそれは身に染みた。今まで通りの世話をしているだけではいけないんだなぁ。
「でも歯の方はまだしっかりしたモンですから、元気が出てくれば固いものも食べられますよ(^^;)」
と、先生が苦笑しながら付け足した。のそ〜お前、そんなに強く先生の指を噛んだのか〜。飼い主、冷や汗(^_^;)。そうしている会話の間にも、ケースから出されたのそのそは、捕まえようとする先生の手の中からするりするりと逃げて、診察台の上をウロチョロと歩き回っていた。全く、ヤン婆なんだから〜(^_^;;)。

 最後に、先生がふと言った。
「この子、痩せたんじゃないですか?」
「確かに痩せましたけど…一時期60gあったのが、今は32gですから」
ろくじゅうぐらむぅ!?ジャンガリアンは40〜50gでも太ってるのに?(@o@;)」
やっぱり、医者から見ても太りすぎだったのか(^^;;)。でもどうしてのそのそが『元・横綱』分かたんだろう?不思議に思って訊ねると、
「だってこの子、皮が余ってる感じだから(^^;)
と言われた。飼い主、穴があったら入りたい気分だった(-_-;;)。

 薬をもらって、診察料の1,800円を払って帰ってきた。ケースに戻されたのそのそは、エサを漁ってから寝室に入っていった。のそのその今日の態度を見ているとまるで、
「勝手にヘンな覚悟をしないでちょうだい。全く、失礼なヤツ〜」
とでも言っているかのようだった。私としては弁解の余地なし(^^;;)。とにかく、思ったよりのそのその具合が良くて(良くなって^^;)、診察料も安かったので、良かった〜。今朝までの暗雲たる気分も吹き飛んでしまった。

 後でまるのそ達のホームドクター・Mさんに訊いてみたら、のそのそはたぶん疑似冬眠だったんだよ、と言われた。春先や今のような暖かい季節でも、気温差が激しいと疑似冬眠してしまうことがあるとのこと。何度以下とかではなく、暖かくても気温差が生じると疑似冬眠に陥る可能性があるなんて、初めて知った。確かにのそのそがおかしくなったのは、最高気温が35℃から急に20℃そこそこに下がった後だった。それに、20℃以上あるのにペットヒーターをつけてケース内を暖めてあげたら、瀕死の様子ののそのそが元気になってきたのも納得できる。私としては、
「35℃なんてハムには危険、20℃なら適温に近いから、涼しくなって良かった」
という感覚だった。実はそれが大間違いだったのだ。暑いなら暑い、寒いなら寒い、の方がまだハムには楽なのだ。だから連日暑い日が続く夏よりも、日中は暖かく夜に冷え込む秋の方が、ハムには危ないという。今回、のそのそには私の無知で危険な状態にしてしまったけど、これからは気をつけるから許してくれ(T-T)。

 ゆうべから、S.A.M.のゲージに隔離されたまるまる君は、回し車の中に巣を作って寝ていた。何だか久しぶりの独りは落ち着かないようだった。まるまる君にしてみれば、新しく巣を作る度にのそのそに占領されてきたので、いつのそのそが襲ってくるかと思うと落ち着かないのかもしれない(^^;)。


98/06/25   南国ケースののそ

 昨日も今日も室温は25℃ぐらいあったのだが、ペットヒーターをのそのそのケースに入れてあげていた。いくら何でも暑いんじゃないのかな〜とは思うのだが、のそのその様子を見ていると、暑くはないようだ。ハムハウスの中に籠もって入り口を中からコットンで塞いでいるところを見ると、のそのそにはちょっと寒いくらいのようだ。ケースの蓋を全開にしていても暑がってトイレ砂の上で涼んでいるまるまる君とは対称的だ。

 夕方、カット果物のセット(1P100円で5種類の果物が入っていて、ハムエサに重宝^^;)を買って、小さく切ってのそのそケースに入れてあげた。さんさんと輝くペットヒーターにフルーツの盛り合わせ…何だか本当に南国チックなケースだなぁ(^^;)。寝室から出てきたのそのそがトイレットペーパーの芯の中に入って、上向きに寝転がって芯の端をガジガジしているのも、まるで砂浜に体を埋めている海水浴客みたいだった(^^;)。

 トイレットペーパーの芯以外にも、のそのそはハムハウス(プレスチック製)の入り口を囓っていた。ということは、かなり囓る力が戻ってきたようだ。食べ残した餌を見ると、一昨日は全く歯が立たなかった煮干しが、今日は背中とお腹に囓った跡が見られた(^-^)。それに、トイレ砂に塊が2・3個あったので、寝室から最も離れているトイレにちゃんと行っているということだ。こういうことが確認できるとは、毎日ちゃんとトイレ掃除していてつくづく良かった〜(^o^)。

 一階と二階を切り離したせいで活動範囲が狭くなったまるまる君のために、夜になってS.A.M.のチューブを繋げて遊べるようにしてあげたら、行き止まりの丸型キャップの中になみなみとオシッコの池を作ってくれた(-o-;;)。


98/06/26   今度は暑さが

 朝、天気予報では今日は暑くなるとは言っていなかった。が、お昼になると日も射して、生暖かい南風も吹き始め、外の気温がグングンと上がっているのが分かった。職場にいた私は、外の暑さとは反対に寒いものを感じていた。
「…のそのそのケースのペットヒーター、つけっぱなしだ…(-o-;;)」
いくら何でも、今日はヒーターはいらなかっただろう。のそのそが今度は暑さにやられたらどうしよう!(ToT)

のそのそ行き倒れ図  17時のチャイムと共に職場を飛び出し、買い物もせずに家へ直行した。ドアを開けてケースへ駆け寄ると、中ではのそのそが床の上に伸びていた
「!!」
一瞬、遅かったかと思ったが、のそのそのお腹が上下しているのを見て、一息ついた。そして慌ててケースの蓋を開け、ヒーターを消して、のそのそに呼びかけた。
「のそっ、のそのそっ!」
しかし、のそのそはぐったりしたままだった。ドキドキしながら指でつついてみたら、のそのそがガバッと起きあがった。耳が遠かっただけだったのか(^^;)。のそのそが起きあがると、その下は綺麗に牧草がどかされていて、タイルがむき出しになっていた。そうやって涼んでいたのか。ちゃんと私の狙い通りの使い方をしてしのいでいたんだね〜(;o;)。

 今日ののそのそは、食欲もちょっと出てきたようで、昨日まで全く手をつけなかった野菜のドライチップスとかブロッコリーとかも食べていた。結構頻繁に寝室から出てきてエサを食べたりトイレに行ったりしている。動きはかなり元通りに近づいたようで、嬉しかった(*^^*)。

 まるまる君の方はと言えば、空気の通りが悪いS.A.M.ゲージでは暑いだろうと、夕方から金網ゲージに移した。すると、金網ゲージではすぐ隣のケースからのそのそのニオイが漂ってきているらしく、のそケースのある側の金網にかなり激しく、そしてしつこく囓り付いていた。終いにはのそのそケースに向かって回し車を猛スピードで飽きずに回していた。まるまる〜、回し車でいくら走っても、のそのそケースの中には繋がってないんだぞ?(^^;;)

 まるまる君はこんな感じでのそのそに会いたがっていた(盛りの周期だったのかもしれないけど^^;)。のそのそも何だか上を見上げて何かを探しているような仕草をしきりにしていたけど、まるまる君に会いたいのかな?どうも私を捜しているわけでもなさそうだし(←エサを出したり手を出しても無視されたヤツ)。まるまる君はいつも二階から一階ののそのそケースに来てたもんなぁ。…でももう同居はさせられないな、のそのそが心配だから。


98/06/27   お互いに慣れてしまった脱走

 ゆうべのこと。私が熟睡していると、頬に何かが触れたような気がした
(何だか……暖かい……)
ぼんやりとした意識の中で、そう思いながらもまたうとうとと眠りの中に入っていこうとしたら、
「タシッ!」
今度は冷たいモノが頬にぶつかった
(?)
眠りかけの意識がまた覚醒してきた。何かが触れた頬を片手でぐいと拭い、ポンと布団の上に投げ出した。そして一息つくと、また意識が遠のき始めた。うとうとうと。

 それからどれくらい経ったのか分からないが、ふと、さっき投げ出した手のひらが暑くて目が覚めた
(何で…手のひらが…暑くて……重みが?)
頭をごろんと枕の上で転がして自分の手の方に向き、重い目を開くと、右手の上にまるまる君がちょこんと座り込んでいた
「…まぁ〜るぅ〜。お前、暑いじゃないか〜(-o-;;)」
ぶつぶつ言いながら、まるまる君をつかんで起きあがり、ゲージに戻した。そしてまた布団に戻ってすぐに眠りに落ちた。

 朝起きて、しばらくしてからゆうべのことを思い出して、青ざめた。
「ゆうべ私、まるまる君の脱走に気がついたのに、また寝ちゃってた?」
私の周りをうろちょろしていただろうまるまる君に、一度は気がつきながらも、あまりの眠さにボケていたらしい
「寝つぶしていたら、どうするつもりなんだ、全く!(-"-)」
自分に腹が立ってきたら、ゆうべのことが思い出せてきた。あれ、二度目に気がついた「タシッ!」っていうあの感触は何だったんだろう?まるまる君の毛でも髭でもなく、叩きつけるような感じだった。というと、考えられることは一つ。まるまる君が寝ている私の頬をハムパンチしたのだ(あいつ〜-o-;)。でも何で?

 最初から考えてみると、まず、ゲージの天窓にタオルでくるんだペットボトルが置いてあって、まるまる君は冷たい空気を出すそれに興味を持った。ジャンプしてそのタオルにつかまって登ったら、何だかゲージの外に出られた。わーいと部屋中歩き回って遊んでいると、お腹も減り喉も渇いてきた。じゃあゲージに帰ろうと、いつも自分を運んでくれるヤツ――つまり私だ(^^;)――にすり寄ってみた。でも何故か動かない。今度は叩いてみた。そしたら、運んでくれるモノ――私の手――が現れた。早速ウチまで行ってくれとソレ乗り込んだら、なかなか動き出さない。でもいつもこれで帰れるから乗っていよう。じっ。――お、やっと動き出した!……こんな具合じゃなかったのかな(^_^;)。

 何だか、私もまるまる君も脱走することに慣れきってしまったようだ。こういう慣れ合いは良くないよなぁ(-o-;)。


98/06/28   むぎゅ!

 今日も暑かった。昨日の部屋の最高気温は35℃、今日は34℃だった。凍らせたペットボトルが朝昼夕晩と、こまめに変えないと保たなかった。その暑さの中、のそのそは元気を取り戻したというか、元気が有り余っているようで、ハムハウスや下敷きの新聞紙をガジガジと囓っていた(-_-;)。何かにイライラしている感じ。この暑さでいらついているのか、エサが気に入らないのか、まるまる君に会いたいんだか、どれもありそうな感じだった。

 そこで、のそのそもかなり元気になったし、ちょっと試しにまるまる君に会わせてみることにした。まるまる君をそっとのそケースの中に入れてみると、のそのそがちょうど歩いてきてまるまる君に遭遇した。鼻先をくっつけてお互いを確認し合う二匹。と思ったら、のそのそが片手を振り上げ、まるまる君の頭を「むぎゅ!」っと踏みつけた。まるで「頭が高いんだよ、お前!」とでも言っているかのようなポーズ。頭を踏みつけられたまるまる君は適わないと思ったのか、トイレの中に逃げ出した。のそのそはその後ろを追いかけて続いてトイレの中に入り、今度はまるまる君の背中から「むぎゅ!」と踏みつけた。また逃げるまるまる君。追いかけるのそのそ。追いついた、むぎゅ!
「あ〜あ〜あ〜(-o-;)」
のそのそが一方的にまるまる君を踏みつけているのだが、それが親愛の情なのかどうか分からない。まるまる君は逃げるけど鳴かないし、のそのそだって片手で押しているだけで噛みついたりはしてないし……分からんわ。

 何だかまた同居させても、年老いたとはいえのそのそがまるまる君に負けることはなさそうだ(^^;)。でもまだしばらくは様子をみようっと。


98/06/29   回復度90%

 朝起きてゲージを見たら、まるまる君がタイルの上にタマ座布団を敷いて、足を投げ出して座り込んでいた。何だか冷たくて気持ちよさそうだった。両手は胸の前で合わせて、首を傾げるように私をキョトンと見ている姿は可愛いかった(*^^*)。こんな姿も見られるなんて、タイルは珍しくヒット商品のようだ♪

 のそのそは寝室で寝ていたが、私が起き出した音で外へ出てきた。猫つかみが相変わらず嫌で暴れるが、薬を飲ませるともぐもぐと飲んでくれた。ケースに戻すとエサを食べ始めて、食欲があるところを見せてくれた。ゆうべ置いたブロッコリーの小房も、つぼみの部分が全て食べられていた。一昨日はちょっとだけ、その前は口も付けなかったのに…嬉しい(;_;)。

 夕方帰ってきたら、のそのそはまた寝室から出てきて出迎えてくれた(^-^)。まるまる君にはミルちゃんを、のそのそには薬をあげた。それで、ふとミルちゃんをのそのそにあげてみた。一昨日まではミルちゃんに興味を示さないか、示してもくわえられなかったけど、今日はもしかして…。期待しながらミルちゃんをのそのその口元に持っていった。クンクン、パクッ。
「のそが口で受け取った!(^o^)」
やったぜ、と喜んだのも束の間、のそのそはポロリと足下にミルちゃんを落としてしまった。やっぱり駄目なのか〜。ところが、のそのそは落ちたミルちゃんを鼻で必死に探して、くわえた
「お!?」
しかしミルちゃんも必死に抵抗して、また口から逃げ出した。また探し始めるのそのそ。見つけた、パクッ、ポロッ。
「頑張れ、のそのそ!」
思わず握り拳で応援してしまった(^^;)。そして何度目かでのそのそは両手でガッチリとミルちゃんをつかんで食べた。のそのそがミルちゃんを食べるなんて、何日ぶりだろう!(ToT)

 ミルちゃんを食べられたことで、のそのその回復具合は90%ぐらいだろう。後の足りない10%は、ミルちゃんを落とさずにピンセットからふんだくるように素早く奪うことかな(^^;)。それでまるまる君からミルちゃんを奪えたら、120%の回復ぶりになるんだけど(^^;;)。


98/06/30   ひったくった!

 夕方、部屋に帰ってきてまるまる君ゲージを見たら、一階の床敷きの新聞紙がめくりあがってビリビリにされていて、凄まじい様相を見せていた。
「…ま、る?」
どこにまるまる君がいるのか分からず、声をかけてみると、ぐしゃぐしゃになった新聞紙の下から、にょきっと丸鼻が顔を出した。「何ですかー?」とでも言うように、鼻をひくひくさせているまるまる君。
「そんなところに潜り込んで、何してるんだか、全く(-o-;)」
あまりの暑さに涼を求めて掘り返したのか、のそのそを探していたのか……どっちにしても床材を取り替えなくてはいけない。はぁ(-_-;)。

のそのそお手入れ図  一方のそのそは、日増しに元気になってきている。今日気がついたのだけど、薬をあげるときの猫つかみの感触が、前は皮の下が骨張ってゴツゴツした感じだったのに、今は肉もついて柔らかい感じだった。毛もとても2歳の婆ハムとは思えないつやと密度だ。
「…ナンか、若返ってません、のそやん?(^_^;)」
でもホントにそう思えてしまうぐらい、元気な様子なのだ。やっぱりのそのそって魔性のハムだったのか?(^^;)

 のそのその体が元気になったのは嬉しいことなんだけど、それに伴って性格が段々荒くなってきた気がする。若かりし頃、『囓り魔王』の異名を取っていたのそのそだが、年を取るに従って囓り癖はなくなってきたところだったのに、疑似冬眠から回復して以来、暇があると何かに囓りついている。プラスチックのハムハウスなど、屋根の縁にはくまなく囓り跡がついている始末だ(-_-;)。どうしたんだろ、のそ?

 今夜も今夜でガジガジと元気良くハムハウスに囓りついているのそのそを見ていたら、この元気ならミルちゃんをちゃんとくわえられるかもしれないと思いついた。ミルちゃんをピンセットでつまんで持っていくと……サッ。のそのそは素早い動きでミルちゃんをくわえたかと思うと、体をくるり回してガツガツと食べ始めた。ミルちゃんをがっしりと両手でつかんで食べている。
「やったな、のそ!(^0^)」
疑似冬眠以前のような、見事なひったくりぶりだった。これであと、まるまる君と同居させても立派にまるまる君に嫌がらせが出来たら、完璧ですな(同居させるかどうかはまだ考え中だけど^_^;;)。