Chaos x Cosmos


Seeking a Room Where I can Live in Peace.

事のはじまり
 2002年9月5日、今からここに記されるのは、安住できる部屋を得るまでの私的記録である。

 昨年7月、全ての物が焼失してしまった私は、幸いにも延焼を免れた6畳3間の瓦葺きの離れで、仮住まい生活を始めることとなった。その生活が長くなるであろうことは、既にそのとき予測していたが、まさかこれほど先の見えない状態に陥るとは思ってもみなかった。

 そもそも気の短い自分のこと、1年目を迎える頃には我慢の限界へと達し、はや独り立ちすべく、T市、S市、K町と、めぼしい賃貸物件を漁っていった。しかしそれも諸事情により、しばし断念せざるを得なくなり、残された道は、究極の選択とも言える3つの方法のみとなってしまった。まず第1の方法は、母屋を新築すること、第2の方法は、現在住んでいる離れを大改装すること、そして第3は嫁に出ること、である。果たしてどの道を進むことになるのか予測がつかない。困ったことに、いずれもまだ現実味に欠けているのだ。

 結局、精神的に追いつめられつつある私は、ここにこうして殴り書きをすることで、ストレスの発散を求めるわけなのである。表題の「Chaos x Cosmos」は、昨年の10月、何とか生活が安定してきた頃に撮った、自分の寝起きしている部屋の写真に「2001.10の渾沌」と名付けたことに拠っている。可能なかぎり早く、Cosmos=秩序ある生活を得られるように。


「2001年10月の渾沌」
 北東の角の、やや古ぼけた6畳間だ。押入れが1間、両親のタンスがひとつと、コーナータイプの衣紋掛けが1ヶ所、いずれも自分のものを収納できる余裕はない。それでもなんら問題はなかった。そもそも私物などは何もない。しかしそれでも、2ヶ月半も過ぎると物も増えてきていた。デスク周りと雑貨、必要最小限の衣服、そして、譲っていただいた図書。パソコン関係も友人にかなり助けてもらった。冬を迎えるまで、だいたいこんな部屋で暮らしていた。そして、思えば、連日飲んだくれるようになったのも、そうか、この頃か。
 家、ないしは部屋は、その人の人生を物語るし、またその逆に、人を変えてしまうこともある。近い未来に希望を託して、ひとまずこの時はシャッターを切った。


この話に終わりはあるのか?
 いつかきっと、以下に掲載したリンクの中に綴られることを望む。

2002年9月


Copyright (C) 1997- Ayako. All rights reserved.