ルーマニアから今日は

ログ番号:
期  間:
401
Apr 3, 1998
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450
May 14, 1998


401: ブカレスト4月2日 投稿者:くろは  投稿日:04月03日(金)

25度くらいあるかもしれません。暑い。マクドナルドなど、店の外にもテーブルが
ある店は、お客でいっぱいです。ソフトクリーム売りも再登場です。値段が一番小さ
いので2000レイ。去年の倍です。通りかかったとき、ちょうど「モト」を機械に
流し込んでいるところで、少し時間がかかるようだったので、今日は買いませんでし
たが、値上がりしても、やっぱり買うことでしょう。医務官からは、「あんなもの食
べてるんですか。大腸菌の巣窟ですよ。温度も栄養も十分あるんだから。」などども
いわれましたが、胃腸の丈夫さにかけては結構自信があるので(こういう油断が恐い
けど)、食べてしまうことでしょう。とりあえず、今日はアパートで、昨日の残りの
イチゴでイチゴアイスなど作ってみました。レシピがなかったので、適当にやってみ
ましたが、イチゴアイスというよりも、イチゴをつぶして牛乳と砂糖をかけたのが
凍ったものという感じの味で、悪くはないのですが、アイスらしさとしてはいまいち
でした。
暑くなったからか、昼間はもちろん、夜も暖房がなくなりました。

授業で使っているビデオに、民謡が出てきました。日本語の教材として制作されたビ
デオで、日本文化の紹介の意味もあって、サークルで民謡をやっている大学生という
のが登場人物として出てきます。今日のビデオの中でその大学生が練習している民謡
がほんの少し流れました。学生たちは興味があるようで、「民謡のテープがあります
か」と質問が出ました。しまった。民謡は持ってこなかった。演歌は持ってきたんだ
けど。以前にも、日本の伝統的な音楽のテープがありますかといわれて、しまったと
思ったことがあります。やはり、琴とか尺八とか、雅楽、それから民謡の音源は持っ
てくるべきだったかな。日本にいるときには、最後は準備がばたばたしていて、SM
APや美空ひばりまでしか思い付きませんでした。
日本人学校の先生に問い合わせてみれば、もしかしたら、音楽の鑑賞教材として、何
かあるのではないかと思っています。今は春休みでしょうから、もう少ししてから、
ちょっと問い合わせてみようと思います。


402: ブカレスト4月3日 投稿者:くろは  投稿日:04月04日(土)

もう暖かいを通り越して暑くなってしまいました。
半袖で歩いている人も結構います。
昨日食べ損ねた道端のソフトクリームも、今日はちゃんと?食べました。初アイス。
何の木かは知りませんが(たぶんスモモ)、桜よりも白くて小さな花を咲かせている
木が、その花びらをはらはらと散らしはじめています。いい香りもします。こちらは
風が強くなることがあまりないので、桜吹雪のようになることはないのではないかと
思われます。

先週泊まり客があったときに、タケノコの缶詰を開けたのが残っていたので、今日
は、タケノコご飯を作ってみることにしました。しかし、このタケノコが、どうもメ
ンマっぽい。メンマって、以前はシナチクと呼ばれていて、なんでも中国を「シナ」
と呼ぶことが差別用語に当たるとかで、名称が変わったらしいのですが(全世界的に
Chinaは「シナ」系の呼ばれ方をするはずなのに、この呼称を差別用語呼ばわり
するのはケシカランと、以前、中国哲学の私の指導教官が怒っていました。ちなみ
に、ルーマニアでは「チナ」です。)、文字どおり「シナの竹」なのかなあ、ただの
水煮なのに、メンマっぽいんです。味が。日本のタケノコとメンマって、竹の種類が
違うのでしょうか、やはり。
まあ、メンマでもなんでもいいやということで、ほんだしと醤油とみりんで味付けし
て、お米といっしょに炊飯器で炊き込み御飯を作ってみました。炊き込み御飯そのも
のは、中華だろうが和食だろうが、オイシイので、今日のタケノコご飯もおいしく食
べましたが、タケノコご飯の風情からはちょっとずれてたかな。日本のタケノコを厚
めに半月切りにした醤油味の煮物なんて、こういう商売をしていると、次にいつ食べ
られるかわからないです。私はたぶん、一時帰国はしないと思うので(したとして
も、この季節には帰れないし)、タケノコのシーズンに、日本にいる可能性があるの
は、一番近くて2001年です〜。は〜。21世紀。ちょっとタメイキが出ますね。


403: ブカレスト4月4日 投稿者:くろは  投稿日:04月05日(日)

花屋の屋台に黄色いチューリップを見かけたので、買おうかなと屋台へ近づいてみま
した。花屋の屋台は、あちこちにあります。そこは大通りだけれど、ブカレストの中
心ではありません。アパートから中心とは反対方向に歩いていったところの大通りで
す。オバチャンがなにやらいろいろ言うのですが、わかりません。ここのチューリッ
プは、すでに何本か束にしてあります。私はほんの数本ほしいだけなのですが、やた
らにたくさん勧めます。黄色いのと赤いのと白いの、それぞれ7本ずつの束をまとめ
て、「チン・ゼチ」と言います。もういいや、安くしておくから、という感じかなと
思って、それを包んでもらうことにしました。オマケとして、ヒヤシンスみたいな花
もつけてくれました。「ホラ、イイニオイデショ」と言っているようです。「チン・
ゼチね」、と確認して、私は15000レイを渡しました。オバチャンは一瞬止まり
ました。「チガウ。チン・ゼチ。」ここまできて、私はようやく、チン・ゼチが15
000ではなくて50000だということを理解しました。7ヶ月もいるのに、まだ
こんな具合です。15000ダッタラ1束ダネ、と、オバチャンは、包みをほどい
て、ドレガイイノ?アカ?、ちょっと機嫌が悪くなりました。当たり前か。黄色の一
束を包んでもらって、15000レイ。それだったら、3束で45000レイやん
か〜と思いながらも、「チン・ゼチ」ト「チン・シュペ」ガヨクワカラナカッタ。
と、ガイジンの失敗を説明しました。おばちゃんも、仕方ないと納得してくれたの
か、オマケはつけておいてくれました。「コレハ、チン・シュペ。」私も頭ではわ
かっているのですが、いまだにこんな具合です。黄色いチューリップ7本にオマケが
ついて15000レイなら、まあ、相場です。200円くらい。

しかし、チューリップを買おうかなという気になるほど、今日ものどかのどか。
これで、もうコートは片付けてもいいのでしょうか?去年は4月にも雪が降ったそう
ですが。
ケーキ屋の量り売りのアイスを食べてみました。プラスチックのコップ(使い捨て)
に、入れてもらいます。味は10種類くらいありました。ココナッツとラムレーズン
と、何かわからないモノの3ディップでコップは一杯になりました。1キロ3000
0レイで、今日のアイスは3750レイ。125グラムだったわけですね。50円く
らいなので、ソフトクリームよりもずっと割高ではあります。味は、シャリシャリし
ていて、シャーベットに近い感じ、ココナッツも、あまりココナッツの風味がありま
せんでしたが、まあ、こんなものでしょう。私が作るアイスの方がオイシイのは確実
です。


404: ブカレスト4月5日 投稿者:くろは  投稿日:04月06日(月)

今日も暑い。1週間前は、寒くて雨が降っていて、という日曜日だったのに。天気予
報では明日は最高気温が28度になると言っています。
お天気が良いので、散歩でもするしかない、というわけで、デジカメと普通のカメラ
を手提げに入れて散歩に出ました。着ているのはTシャツとブラウスだけですが、そ
れでも暑い。日差しも強い。
アパートのすぐ裏手には、桜の一種らしい木があって、ソメイヨシノより白っぽいで
すが、満開に近いです。もう少し先には、モクレンみたいのも咲いています。ぐるっ
と回って、日本大使館の裏の公園にも行ってみました。ここでも、桜みたいのが咲い
ています。名前がわからないので、○○みたいのとしか言えないのがつらい。ソメイ
ヨシノよりも花は小ぶりですが、もっと濃いピンク色です。葉っぱも出始めています
が、緑色ではなくて、赤っぽい色の葉っぱです。写真を撮っていたら、ガードマンの
オニイサンが、「ドアムナ!」と、私に呼びかけてきました。「ドアムナ」とは、女
性への呼びかけの言葉で、名前の前につけて、英語のMs.と同じようにも使います
が、ここでは「マダム!」って感じでしょうか。カメラを持ったまま声のする方を見
ると、カメラはダメという身振り。この公園は日本大使館の裏手なのですが、日本大
使館だけではなく、色々な大使館が周りを囲んでいます。例えば、日本大使館の隣
は、イラク大使館、同じブロックに、ギリシャ、マレーシアなどの大使館も並んでい
ます。私を呼び止めたガードマンも、日本大使館前にいるガードマンと同じ格好をし
ているので、たぶん、どこかの大使館関係の警備をしているのでしょう。決して公園
の警備をしているわけではなさそうです。大使館を撮影してはいけなくて、ここで写
真を撮ると、必然的に大使館がうつってしまうから、ダメなのかな、とは思いました
が、お天気もいいし、若くて恐そうじゃなかったので、彼に近づいていって、ちょっ
と話し掛けてみました。
「ドウシテ?」「トッテハイケマセン」「デモ、コウエンデショ?」「(まあね。と
いう顔)」「リカイデキナイワ」「アナタノキモチハワカルケド」「マ、ダメナノ
ネ。アリガトウ」「ドウイタシマシテ」
こんな感じ。ガードマンも、それほど厳しく言っているわけではなくて、規則でそう
言われてるから、という感じでした。(でも声をかけられる前に何枚か撮っちゃって
いました。そのうちの1枚は河合管理人宛てに送ってあります。)

帰り道ではスーパーに寄ってちょっと買い物。カップアイスがあったので買ってみま
した。100円アイス+αくらいの大きさで、値段も100円ちょっとです。アパー
トへ戻って、アイスのカップについているバーコードから生産国をチェックしてみる
と、なんとブルガリア。確かにカップの側面には、アルファベットの他、キリル文字
も並んでいます。中味は、バニラアイスに、さくらんぼの砂糖づけが3つと、そのシ
ロップが混ざっているものでした。バニラアイスの表面は、日本のみたいに平らじゃ
なくて、絞り出し袋から出てきたようなデコレーションになっていました。味はま
あ、普通のカップアイスです。でも同じ値段で、街のソフトクリームなら4〜5個買
える。今日は味見で買ったけれど、この先は買わないだろうなあ。新しいのが出てい
たら買うかもしれないけれど。


405: ブカレスト4月6日 投稿者:くろは  投稿日:04月07日(火)

暑い。毎日書いているような気がしますが、ここ数日、ああ、今日の方が暑いと思っ
ている毎日です。部屋の中はなんでもないんだけれど、外に出ると、えっ、こんなに
暑いの?と絶句します。外は暑いだろうと思って、さすがにコートはやめて、それで
もシャツとジャケットを着て出たら、とんでもない。半袖1枚でも暑いほどです。な
んなんでしょう。また寒い日も来るのでしょうか。もう、冬服は片付けてもいいので
しょうか。さっぱりわかりません。
今日は気温が上がりすぎたのか、夕方には雲が出てきて、雷まで鳴りました。私がい
たところは雨にはなりませんでしたが、どこかでは降ったようです。

夕方からは、国際交流基金の派遣事業の一つで、東京大学の庄司という社会学の先生
の講演会。日本語での講演で、ルーマニア語への通訳をブカ大の同僚の先生がしまし
た。会場はルーマニア文化センターといった雰囲気の施設。聴衆は100人くらい。
日本人は、私も含めて6人。あとは(たぶん)ルーマニア人です。テーマは「日本人
と宗教」。日本にいるときには、今の日本のあり方をいろいろ批判する立場で発表し
ているけれど、今日のように、外国で話すときには、じゃあ、日本は国際社会の中で
何を成しうるかということを話すようにしているということでした。日本人の中に深
く根づいている、もはや「宗教」ともいえなくなってしまったような信念、それは仏
教から来てはいるけれど、「市民宗教」(アメリカの社会学の分野で用いられている
用語だとか)になってしまっている。その信念は、日本だけではなくて、世界のこれ
からの共存、共栄に使えるはずであるという話でした。日本人が聞いていると、概論
的で、それほど珍しい話という感じはしませんでした。もっと具体的な事例があれば
良かったのにと思いました。アメリカの社会学で使われている「市民宗教」という用
語で日本社会を見てみるという試みでしたが、「宗教」と言わないで、「なにか共通
に持っている信念」と言った感じをあらわす言葉の方がぴったりくるように思いまし
た。ルーマニア人からも、この「市民宗教」とは何かという質問が講演のあとにも出
ました。
用語は何であれ、日本文化の中で育った我々が、ほとんど無意識に、心の中になんら
かの仏教的思想を持っているとしたら、ルーマニア人の中には、同じようなかたちで
キリスト教的思想があるのでしょう。そういう人たちが、今日の話をどういう受け止
め方をしたのでしょうか。何か新しい発見があったでしょうか。
皆さん熱心に聴いていて、質問もたくさん出ましたが、これといっておもしろい質問
はありませんでした。「これからの日本に必要なのは、まず教育、そして、マスコミ
などによる世論(public opinion)の形成」という先生の答えが印象
に残っています。


406: つくば4月7日 投稿者:河合  投稿日:04月07日(火)

お久しぶりです。4月に入って2〜4日と名古屋へ行っていました。名古屋大
のぼくの指導教官だった近藤忠夫先生が化学会で学術賞を取ったので、そのお
祝い会に出席するのと、正月に帰れなかったので家族みんなで実家に遊びに行
きました。名古屋にいた3日間はとても暖かで、内海のビーチランドとかいう
ところへ遊びにでかけました。つくばへ戻ってきたらまた寒くなっちゃった。
ここ2日は雨です。せっかく咲いた桜なのに、お花見にいくこともできません。
といってもこのあいだの日曜には近所の農水省の研究団地内の桜並木を存分に
楽しみ、よるは近所の公園の桜の木の下に簡易ベンチを組み立てて夜桜に興じ
ました。農水省の桜はすっかりつくばの名所になっちゃって、沿道は大渋滞。
どこから電源取っているのか知らないけど、LDカラオケやら火気厳禁エリア
でのバーベキューやってる人もいて、すっかり上野公園化してきました。やっ
ぱりプロは違うねぇと変に感心しながら農水省の菜の花とそのむこうに咲き誇
る桜を堪能しました。

さて、とってもながらくお待たせしました。くろさんからの新着写真。「大使館の裏」です。

<−クリックすると拡大できます。


407: ブカレスト4月7日 投稿者:くろは  投稿日:04月08日(水)

21世紀まであと1000日とか。
今から1000日前は何をしていたんだろう。
3年が365×3=1095だから、3年マイナス3ヶ月ということは、3年前の7
月くらいということですねえ。近いんだか遠いんだか、記憶もないってことは遠いの
かな。
先月、地下鉄サリン事件から3年というニュースがありましたが、あの事件は私に
とって、なんだかものすごく中途半端なんです。事件が発生したときに、ちょうど旅
行に出かけていて、日本にいなかったので、詳しいことが全然わかりませんでした。
3週間くらいして日本に戻ってきてテレビをつけたときに、「サティアン」とか
「○○××(なにかよくわからないホーリーネーム)」とか、「ジョウユウサン(最
初に聞いた時は、人名だとは思わなかった。何か”酸”の一種かと思った)」とか、
知らない単語が当たり前のようにどんどん使われていて、浦島太郎気分を味わったの
はとても印象的でした。

さて、今日は風があってとてもさわやかな一日でした。ここ数日で、街路樹の新緑が
ぐんと増えて、黄緑色の若葉が日光に透けるようすはとても美しいです。この季節に
ブカレストを訪れて、緑の多いところを歩いていれば、ブカレストもなかなかいいと
ころじゃん、と思うのではないでしょうか。

ブカレストの通信(電話)状況はいろいろ問題があるようです。私のアパートではま
だ経験がないのですが、電話がかからない、故障している、という話を結構聞きま
す。日本人の家でもルーマニア人の家でも。それに、ある日本人の家では、電話局か
ら一方的に電話番号が変えられたところもあります。また、電話が通じなくて、工事
を頼んだら、その家はその集合住宅の3階なのに、その家の電話番号にかけると、1
階にある食料品店にかかるようになってしまったとか。
エジプトの同業者のところは、電話会社がバクシーシ(チップ?)が欲しいから電話
回線を止めているんじゃないか、とか、そういう状況にもなっているようで、携帯電
話を持たされているそうですが、幸い、たぶん、ブカレストは、まだそこまでいって
なさそうです。
でも、緊急時の連絡も、日本との連絡も、インターネットからのいろいろな情報も、
この頼りない電話線1本が、全部請け負っているのかと思うと、ちょっと心細いで
す。


408: 地下鉄サリン事件と言えば 投稿者:福井  投稿日:04月09日(木)

事件が起きた時は仕事中で、研究管理部長が急に真剣な顔で事務所に入ってきて、
「東京で大変な事件が起きたらしい。」と前置きして、事件の状況を説明し、
現場で検出されたある有機溶媒(その時点ではまだサリンが検出されて無かった)
の保有量や使用状況を至急調査するよう指示しました。我々は、「そんな物で
人が倒れたりするはずが無いけど..」と思いながらも普段と違う緊迫した状況に
不謹慎ながら、少しドキドキしながら調査をしたものでした。その後は、
みんなで会議室のTVを見て情報収集したりして、ほとんど仕事にならない一日
でした。それも事件の被害と言えば、被害かな..その後薬品の管理が少し厳しく
なった様な気がするし。


409: ブカレスト4月8日 投稿者:くろは  投稿日:04月09日(木)

水曜日の授業は午後4時から。アパートから大学まではほぼ一本道で、西に向って1
0分ほど歩きます。最後に右へ曲がって100メートルくらい歩くと大学の入口で
す。4時からの授業のために、3時半過ぎに外に出たわけですが、相変わらずの気温
で、ジャケットまで着ている私はすぐに暑くなってしまいました。おまけに、靴が冬
用のブーツ!! 雪が降る前に買ったものです。長さはくるぶしが隠れる程度です
が、内側にちょっとぼわぼわしたものもついているので、さすがに暑くなってきまし
た。これからの季節用のを買わなければ。そのためには、ドル両替しなければなりま
せん。思い立ってすぐに買いに行けないというだけで、メンドクサイと思って、もう
何日もたっています。今週中にはなんとかしたいです。髪もまた切りたくなってきま
した。

で、まぶしい西日を正面から浴びながら冬用のブーツで歩いていると、足元がヤワラ
カイのに気が付きました。歩道の舗装が暑さでやわらかくなってしまっているようで
す。4月で既にこうなのだから、8月までに毎日のように昼間にやわらかくなるのを
繰り返しているうちに、あちこちにアトランダムにヘコミができて、雨の日にいつも
困っているように、アトランダムに水溜まりができるのではないでしょうか。最初に
舗装した時に平らだったとしても、これでは、仕方がありません。こういう所がいわ
ゆる先進国とは違うのでしょう。見た目はだいたい同じなんだけれど、実際に持って
いる力が大違い。

ペットボトルでもそうです。ペットボトルはこちらにもすっかり普及しています。た
いていの液体、ミネラルウォーターもジュースも酢も食用油もペットボトルに入って
います。見た目は同じです。でも、厚みが違う。たぶんちょっと薄いんです。破れた
りすることはありませんが、胴体部分を持って注ごうとすると、私の握力で持ってで
さえも、やわらかすぎてベコッとなってしまいます。だから、1リットル入りの酢の
ボトルなんて、片手で扱おうとするとドバッと出てしまいそうです。
先日、日本から持ってきた醤油の1本目が終わりました。何の気なしにゴミ袋へ入れ
たのですが、ふと気づいて、ゴミから復活させました。日本製のペットボトルを捨て
るのはもったいない。この中に、酢や食用油を入れればいいんです。注ぎ口の穴のあ
き具合も、注ぎやすいように工夫されているし。復活したボトルはラベルをはがして
水洗いしました。どこかに醤油臭さが残っているのですが、この際、そのくらいのこ
とには目をつぶることにします。


410: ブカレスト4月9日 投稿者:くろは  投稿日:04月10日(金)

マック使用者へ質問です。
画像のファイルをデスクトップの壁紙にしたいという人がいるんですが、どうやった
ら良いか、ご存知の方がいたら教えてください。

さて、今日は授業の後で農村博物館へ行ってきました。
ここは「歩き方」にも出ている観光スポットです。今日も観光バスが止まっていまし
た。1台でしたが。まあ、ルーマニアの観光なんて、そんな規模です。
駐車場の前には、絵描きや民族楽器売りなども店を出して、それなりに観光地だとい
うことを教えてくれます。

ここは、愛知県にある「明治村」みたいな、野外博物館です。
ルーマニアの各地の古い農家を持ってきて展示してあります。

チケット売場がわからなくて、適当にあいているところから入ったら、そこはすでに
博物館の敷地でした。このままタダで回ってもいいかなと思いましたが、公用旅券の
身の上、やはりチケットを買わなければと、切符売場まで戻って買いました。入場料
は5000レイ、80円くらい。写真を撮る人は別に10000レイ、ビデオを撮る
人は20000レイの追加です。4月からは日没も遅いので、8時までやっているよ
うです。

建物は、主に木造です。または漆喰の壁。教会なども木造です。レンガづくりではあ
りません。それぞれの家の敷地に入るところの門などにも彫刻(模様)が刻まれてい
たりします。垣根が木の枝作ってあるところもありますが、枝を籠でも編むように横
に渡していく垣根でおもしろいと思いました。それぞれの建物の内部が覗けるように
なっていますが、電灯のなかった当時はこんな風だったかという薄暗い室内です。窓
が小さい。教会の中などは、入ってしばらくして目が慣れると、壁に聖人の絵などが
あるのがようやくわかるという暗さです。
ベッドもテーブルもイスももちろん木製で、伝統的な刺繍の布などで暖かみを出して
います。本格的なシーズンではないのか、鍵がかかっていて中が覗けない家も多かっ
たのは残念でした。でも、それぞれの家の敷地の中に、小さな花壇や畑なども作られ
て、耕されていて、この先いろいろ育って、家らしくなることでしょう。
今までにここを訪れた人の話を少し聞いていましたが、たいしたことない、というの
が大方の感想でした。確かに、素晴らしいというほどではないですが、お天気に救わ
れて、なかなかのんびりとしたのどかなところだという印象をもちました。鳥もたく
さん鳴いてるし、新緑はきれいだし、小さな花も色々咲いてるし。ちょっと風もあっ
て、何の花だか、桜吹雪みたいに散っているところもあったし。これが、小雨の降る
肌寒い日に訪れていたら、ほんとに救われないことでしょう。売店は切符売場の横に
民芸品売場があるだけで、飲み物もないし、ベンチなんかもそれほど多くないし。で
も、今日は薄曇りの遠足日和で、散歩だと思えば、ちょうどよい感じでした。

帰りには売店でイースターの卵を3つ買いました。ニワトリの卵に細かい模様が描か
れているもので、イースターの卵そのものは他の地方にもありますが、模様はルーマ
ニアの伝統的な模様のようです。ただけばけばしく塗りたくったというだけではない
繊細な作業です。卵の中味はもちろんからっぽです。無事持って帰れるか心配でした
が、売店のオネエサンが、割れないように、ひとつずつ紙で包んで、さらに3つまと
めて紙で包んで、さらに袋に入れてくれました。おかげで、割れずに持って帰ること
ができました。街中で買えば一つ250円くらいしますが、ここでは160円くら
い。街中のふたつ分で3つ買えました。
そういうわけで、卵の画像を河合管理人宛てに送りました。


411: つくば4月10日 投稿者:河合  投稿日:04月11日(土)

今日は桃子の入園式でした。連日の雨も上がり、すがすがしい朝を迎えました。
先週末満開になった桜も連日の雨で冷蔵保存され、今日は桜吹雪の公園を抜けて
幼稚園へ向かいました。つくば市立の幼稚園で一学年2クラス、ひとクラス24
人です。入園式がはじまり、桃子の担任のさくらぐみのせんせいがひとりずつ園
児の名前をよび始めました。すげ〜だみ声、笑みも作り笑みで、様相はまるでぞ
うあざらし、えらい先生にあたったもんだなぁ、と思っておりますと。ほどなく
園児の泣き声が聞こえ始めました。げっ、桃子じゃん。「桃子ちゃんのお母さん」
と呼ばれ、千穂さんはお父さんたちがビデオをかまえる中、桃子のそばに付き添
いをするはめになりました。24人中1人だけですよ、泣いた子は。でもあれっ
て絶対先生が怖かったんだと思うなぁ。

とくちゃんのe-mailアドレス新しくなりました。

さて、くろさんからの写真をお贈りします。これは繊細な描画が施されためず
らしいイースターエッグですよ。お国柄なんでしょうか。



412: ブカレスト4月10日 投稿者:くろは  投稿日:04月11日(土)

さくらぐみの桃子ちゃん、とりあえず入園おめでとう。
ぞうあざらしのせんせいや、おともだちとなかよくしてくださいね。
よのなか、きれいなおんなのひとだけじゃないことを、いまから
べんきょうして、りっぱなおとなになってください。

しかし、土曜日に入園式なんて、お父さんも出席するためなんでしょうね。
最近のビデオ撮影の父兄のすさまじさには圧倒されますが、河合パパも、
あんな父兄の一人になってしまうのね。

うちの弟の上の男の子も来週入園式だそうです。彼は3年保育かも。

イースターの卵のデザインはルーマニアの伝統的なもののようです。
以前訪れた民族博物館にも細かい模様の卵が一杯入っている展示ケースがありました。

宮本さん(注:浦和フィルの人)said
>「デスクトップ」といえば机の上ですから、机の上に敷く物は「壁紙」とは
>呼ばないんですが、前のバージョンからの続きで「壁紙」と呼ぶんですね。
>95 から Windows をはじめた人は不自然に思わないのかな?

なるほど。じゃあテーブルクロスでしょうかね?
でも、デスクトップというのが、垂直面なのに、「デスク」という方がヘンかもしれ
ない。
黒板とかホワイトボードに近いですね。デスクトップという呼び方のほうを変えた方
がいいのかな。そうすれば、壁紙は壁紙でいいことになります。

さて、ヨーロッパの伝統宗教キリスト教では、今日がキリストが磔になった日です。
磔になったのが午前9時くらいで、死んだのがお昼の12時くらいだということです
が、イタリアのTV局では夜だけれど、何かのミサをローマ法皇出席のもと生中継し
ています。そして、土曜日の深夜、つまり日曜日の朝にキリストが復活するわけで
す。昨日の木曜日の夜が最後の晩餐だったんだ。なんとなく金曜日を意識していて、
木曜日はあまりTVをチェックしていませんでした。来年は木曜日から見ることにし
ます。本場イスラエルでは、聖書の通りに十字架を背負ったキリストが歩いていくと
いうのをやっていました。ニュースで見ました。

ルーマニアの中心宗教ルーマニア正教では1週間ずれて、19日が復活祭なので、最
後の晩餐も来週の木曜日ということになるのでしょうが、今日もアパートの前の教会
では夕方から人が集っていました。金曜日に何かやっているというのは珍しいです。
4時半頃には鐘も鳴らしていました。

今週はイスラム教でも聖地メッカへの巡礼の期間だそうですし、仏教でもお釈迦様の
誕生日があったし、このあたりの季節は何か宗教的に重要な季節なんでしょうか?イ
スラムの巡礼はいつでもこの時期(太陽暦)なのかどうか知りませんが。

私は宗教には何の関係もなく、今日は美容院へ行ってきました。前回は学生に連れて
いってもらいましたが、今度は勝手がわかっているので、最初に店に入ったときに言
う言葉(「髪が切りたいんですが。」)だけ教えてもらって、一人で行きました。地
下で髪を濡らしてきて、1階で切ります。スタイルは変りませんが、横をまっすぐ切
るより少し前下がりにした方がいいというようなことを美容師さんが言うので、そう
してもらいました。切ったあとで、○○シマスカ?と聞かれてたので、試しにという
ことで、Da(ハイ)と言ったら、ムースをつけて軽くセット(とまでは行かないけ
ど)して、スプレーまでかけてくれました。ドライヤーが熱くて、髪が傷みそうな気
もしました。美容師さんにとっては、東洋人の黒くてまっすぐな髪なんてめったに触
れるチャンスがないでしょうから、いろいろやってみたかったのかもしれません。お
かげで50000レイ(約800円)もかかりましたが、ま、たまにはいっか。


413: ブカレスト4月11日 投稿者:くろは  投稿日:04月12日(日)

今日は学生にとって、一番の難関の文部省(日本の文部省)の試験でした。
このテストでいい成績をとると、秋から日本語日本文化研修生として、日本の大学へ
1年間留学することができます。1ヶ月15万円弱の奨学金も出ますし、授業料もも
ちろん無料です。自力での私費留学など不可能なルーマニアの学生は、みんなこのプ
ログラムで行きたいのですが、試験問題が大変難しい。全世界共通の問題で、まだ実
施していない国もあるので、ここで問題を公表することはできませんが、並大抵の難
しさじゃないです。ルーマニアからの枠は4人なので、とりあえず、4人は最低ライ
ンをクリアしてもらいたいのですが、去年はゼロでした。
漢字の書き取りと読み取りは自分で答を書かなければなりませんが、あとは4択問題
なので、何もわからなくても当てずっぽうでも、4分の1は正解になるはずですが、
平均点が31点。ほとんどの学生が歯が立たないのです。
今年は、3年生よりも2年生が頑張っていて期待が持てましたが、採点してみると、
やっぱり、最高点をとったのは2年生でした。2人(二人とも2年生)が最低ライン
を軽くクリア、最低ライン上のあたりに3年生2人、2年生1人、1年生1人がいま
した。
よくできた2年生の2人は、特に漢字の勉強が好きで、漢字の音読みや訓読みなども
よく知っています。そのあたりで他の学生と大きく差が出ました。ただ、この二人
は、漢字が好きなだけに、表現がやたらに難しくなってしまいます。エイプリルフー
ルのことを説明しようとするすると、「人をあざむく日」になっちゃいますし、
「和」の音読みに「オ」もある、というようなことも言います。でも、「和尚さん」
というような特殊なときしか「オ」なんて読まないですよね。また、「厳」という字
を使った熟語を考えさせたら、「森厳」という、私でも知らない言葉を出してきたり
します。(ちなみに今使っているMS−IME95には「森厳」が入っていまし
た。)この言葉は、なんでも、その学生の部屋に貼ってあるポスターに大きく書かれ
ているのだそうです。使用頻度についての情報が少ないので、こういうことになって
しまいますが、とにかく漢字に強い学生はこういうペーパーテストに強い。

試験を終えて外に出たら、校舎と同じブロックにある映画館の前には人がたくさん集
まってしました。昨日からここで「タイタニック」をやっています。(こちらでは
「ティタニック」と読むので、授業で学生に「もうすぐタイタニックの映画が来ます
ね」と言っても、しばらくぽかんとしていました。)
普通は1本の映画は1週間しか上映されないようですが、タイタニックは2週間は上
映するらしいと学生は言っています。入場料は初日は特別に20000レイ、その後
は25000レイ。普通の映画の倍以上です。でも3ドル弱なんですけど。音声は英
語でルーマニア語の字幕がつきます。3時間もかかるし、ストーリーは見なくてもわ
かっちゃうじゃ〜んとも思うし、一方で、英語わかんないし〜とも思うし、はやって
いるのを流行に乗っかって見るのもシャクだし、どうしようかなと思っていますが、
3ドルか〜どうしようかな。沈んでいく船の中で弾き続けるカルテットが泣けるらし
いですね。でも、そのカルテットはバイオリン2本とチェロとベースという編成で、
ビオラは入っていないらしいですね。史実ではどんな編成だったのかな。


414: タイタニックは 投稿者:福井  投稿日:04月13日(月)

行った人の話では、超おすすめらしいですよ。実物大の船の部分模型を使った
特撮がものすごい迫力とか..って、自分は行ってませんけど。私が映画館で
最近見たのは、「ドラエモン南海大冒険」とか、「帰ってきたドラエモン」
とかそんなのばっかりです。来週からクレヨンしんちゃんが始まるから、また
行かなきゃ。
洋画はもっぱら半年〜1年遅れ(レンタル屋で1週間レンタル出来るように
なってから見るから)でビデオで見てます。最近やっと「SPEED2」とか
「エグゼクティブデシジョン」とか「インディペンデンスデイ」とか見ました。
ホームシアターが本気でほしくなります。

それにしても「SPEED2」は、やはり超駄作と呼ばれるに相応しい映画ですね。


415: ブカレスト4月12日 投稿者:くろは  投稿日:04月13日(月)

超おすすめか〜。
迫力のウワサも聞いてますが、そういうのはビデオで見るよりもスクリーンで
見たいよね。どうしようかな。

今日は復活祭。
イタリアのTVではバチカンでのミサを中継していました。
クリスマスのミサとの違いがわからない。
あ、クリスマスのミサは聖堂の中で、今日は外でした。
春だからかな。
ミサって、あれは、どんなことをやっているんでしょう?
キリスト教関係の学校に通っていたりして詳しい人がいたら教えてください。


法皇がミサの最後に「復活祭おめでとう」という挨拶を何ヶ国語かでしました。
話には聞いていましたが、実際にちゃんと見たのははじめてです。(もっとも途中か
ら気が付いたのですが。)ヨーロッパの言語で次々に読み上げていきます。
「○○語。フッカツサイオメデトウ(ここを○○語で言う)」
というパターンです。
そして、ヒンドゥー、インドネシア、フィリピンなんかがあって、中国語があって、
いよいよ日本語でも言うかなと思ったら、法皇の出身国のポーランド語になってしま
いました。日本語では言ってくれなかった。キリスト教徒でもないのに、なんとなく
がっかりです。


ルーマニア正教では来週が復活祭です。
今日は「花の日」とかだそうです。

キリストがエルサレムに入った日で、何か花のお祝いをするようですが、よくわかり
ません。
復活祭前のしばらくは、クリスマス前と同じように、動物関係のものを食べないのだ
そうですが、今日は魚を食べることが許されているそうです。

そして、この先の1週間は熱心な信者は毎日教会に行きます。
最後の晩餐が木曜日、磔になるのが金曜日、復活するのが日曜日です。
最近は若い人でも宗教に興味がある人が多くて、教会に行く人も多いそうです。
この1週間は大きなパーティをしないとか、お酒を飲まないとか、そういう「慎み」
の期間だそうです。

こういう食事制限をする期間というのはイスラム教にも大きなのがありますね。仏教
にもあるんでしょうか?思い付きませんが。


416: 仏教で食事制限と言えば、 投稿者:福井  投稿日:04月14日(火)

お葬式の日は(と言うか、ホントは初七日までかな?)、生臭ものを食べないとかで、
一応、精進料理みたいのが、出ますよね。で、私の近所の風習だと、その日のうちに
初七日の法要も済ませてしまうので、それが終わると、「精進落ち」とか言って、
ちょっと豪華な料理が出て、宴会になるって言うのがパターンです。


417: ブカレスト4月13日 投稿者:くろは  投稿日:04月14日(火)

名古屋もそうです。また1週間後に集まるのは面倒だからだと思ってますが。
ちょっと豪華な料理というよりは仕出し弁当みたいのを頼みました。最近葬式
が多かったもので、覚えてます。こういうシキタリもこの年になってみると、
覚えておかないと、もう我々が「主催」する側になったりして困るよね。業者
がいるからいいとは言え。
お葬式の花輪って、東京の方はみんなまあるい円盤にくっついた花輪で、名古
屋とは全然違います。それから開店の時の花を奪い合うように持ち帰る風習は
名古屋独特みたいです。東京だと、しおれかかったのがそのまま残っていたり
します。食事制限とは関係ない話になってしまった。

昨夜は春の嵐が吹き荒れました。私の部屋は日本でいう2階にあるのですが、1階
の窓の上にあるヒサシがトタンか何かでできていて、大粒の雨がバラバラと降る音
がそれはうるさかったです。
今日は一転していいお天気。抜けるような青空にまぶしい日差し。でもあまり暑く
なくてさわやかな一日でした。カイロは38度ですか。さすがですね。25度だ、
アツイ、と、言っている場合じゃないですね。この先半年はそんな感じなんでしょ
うね。慣れるものなんでしょうか?

今日は色々新たなものを買いました。まず、土。たまたま通りかかった花屋に入っ
てみたら、1キロ半ずつビニール袋に詰められて、たくさん積んでありました。
リュックをしょっていたので、とりあえず4つ買いました。4つで200円くらい
です。パセリの種を売っていたのでそれもついでに購入。店員さんのルーマニア語
の中に「今」という意味の単語が出てきたので、「今が蒔き時」ということだと思
われます。栽培の仕方の説明がルーマニア語とフランス語なので、全然わかりませ
んが、直播きすればいいみたいなので簡単そうです。

次に買ったのは、日本では「分岐ジャック」という名で私が秋葉原で買ったことが
あるもの。今までは、電話線をパソコンに接続するとき、電話機からいちいちケー
ブルを抜いて、パソコンに差し込んでということをやっていました。うっかりして
いると、パソコンにつなぎっぱなしになっていて、電話がかからない状態になって
いたりします。でも、今日からはその心配もなくなったし、何よりも手間が省けま
す。これを買いたいとはずっと思っていたのですが、そのまま数ヶ月が過ぎまし
た。今まで、2軒くらい聞いてみたことがありますが、ブツはありませんでした。
今日通りかかった店先のショーウインドウに、それらしいものを見つけました。こ
の国では、ショーウインドウにその店に置いてあるものを全部並べるのが普通のよ
うです。店に入っていって、店内をさがしたら、やっぱりショーケースにもそれら
しいのがありました。店の人に言わなければなりません。どう言うか準備もしてい
なかったのですが、「デンワヨウノ」と言うと、「ケーブル?」と聞いてくれたの
で、「チガウ、チガウ、コッチガヒトツ、ソシテ、コッチガフタツ」とジェス
チャー付きで言ったら、無事わかってくれました。そのためには器具が二つ必要
で、ひとつは外からの電話線の出口(入口?)をモジュラージャックに変換する
パーツ、もう一つはそのジャックに差し込んで、出口をフタマタにするパーツで
す。あわせて300円くらい。帰って早速ドライバーでやってみましたが、無事O
Kです。

もう一つ今日買ったのは、靴です。大判振舞いで2足も買ってしまいました。イタ
リア製だそうです。2足で100ドル以上です。でも、これで当分大丈夫。支払い
はクレジットカードOKだったのでそうしてもらったのですが、カード決済はまだ
珍しいお国柄。今日も、店員さんがガードマンも含めて4人がかりで機械の前で悪
戦苦闘。オンラインでうまくいかなくて、マニュアル(手動)でやろうとしたけ
ど、紙がないのか、できなくて、店の奥に入っていったり、マニュアル(説明書)
を見たりして、あれこれやっていました。その間も、レジのところでは、一番下っ
端の店員らしい青年が、いろいろやっていたのですが、何かの拍子に機械がようや
くカードを認識してくれたようで、15分かそれ以上かかって解決です。一度に2
足も買ってくれる気前のいいお客を、カードが使えないからといってお断りしよう
という方向には誰も考えていないようでした。漢字のサインを4人で珍しそうに眺
めながら確認したあと、スミマセンデシタという言葉と共にドアまで開けて送り出
してくれました。


418: カード決済 投稿者:河合  投稿日:04月14日(火)

最近は使えるところではできるだけカードを使ってボーナスポイントを貯める
ようにしています。昨秋はたまったポイントで横浜のランドマークタワーのホ
テルに泊まりました。すばらしい眺めだった。これで味をしめてカードを使い
まくっているというわけです。ガソリンも3千円だろうが2千円だろうがカー
ドです。スタンドのお兄ちゃんってぜんぜんサインのチェックとかしないから
大丈夫かなぁって思っちゃうよね。一昨日入れたスタンドのお姉さんはしっか
りとサインの確認をしていてびっくりした。ホテルのフロントもあんまりサイ
ンのチェックしないよね。昨年スキーに行ったグランデコ(東急系)では、ど
うせサイン見ないからと思ってカードの裏には英語でサインしてあるのに漢字
を使ったら、「お客様、サインが違っているようですが」と指摘され、おぉ、
さすが東急、と変なところで感動してしまいました。


419: ブカレスト4月14日 投稿者:くろは  投稿日:04月15日(水)

春になって、市場も活気づいてきました。日差しも強いし、青い野菜がまたたくさ
ん出回り初めて、見た目にも鮮やかです。まさに「復活!」という感じです。復活
祭では卵と子羊を食べるそうで、市場の卵売場には行列ができていました。(あ、
別に品薄というわけではないです。たくさん豊富に売っています。)
今出ている青い野菜は、パセリの類(これはルーマニア料理には欠かせないようで
す)、もう一つ、何かのハーブ、ホウレンソウ、ネギ(細身で青いところが多
い)、サラダ菜、それから日本ではみかけない葉っぱ(ホーレンソーよりもややお
おぶりで、1枚1枚分かれている)、それから、今日はなんとニラを発見しまし
た。日本のニラとは違って、根元のところはネギみたいに丸くなっていて、1本の
根元からたくさんの葉が出ています。ワケギみたいとも言える。思わず買ってしま
いました。ちょうど冷蔵庫に豚挽肉が少し残っていたので、今日はギョーザです。
皮なんかもちろん売っていませんから当然手作りです。作り方の本を見ると、皮の
材料には薄力粉と強力粉をあわせることになっていますが、こちらの小麦粉にはそ
ういう分類がありません。
以前、ピザ生地の作り方を読んだときも、同じように薄力粉と強力粉をあわせると
書いてありましたが、そこでは、イタリアの小麦粉に合わせるためには、薄力粉と
強力粉○対△の配合がいい、というようなことがあって、イタリアの小麦粉はタイ
プ00というものであるとありました。

私は、中国人やイタリア人が、家庭で手軽に餃子やピザを作るのに、いちいち分量
を量って配合して…なんていう細かいことはやっていないと思うので、たぶん、そ
の地元の小麦粉なら、そのまま使えばできると思うんです。で、薄力粉と強力粉を
混ぜるのなら、たぶん、餃子の皮にしても、ピザ生地にしても、同じような小麦粉
だと思われます。
そもそも、薄力粉と強力粉の違いは、小麦粉に含まれるグルテンという、ネバネバ
する性質のあるもの(?)の量の違いだということなので、イタリアの小麦粉タイ
プ00と、日本の薄力粉と強力粉○対△とで、このグルテンの量が同じになるので
しょう。

そして、ルーマニアで売っている普通の小麦粉は、イタリアのタイプ00ではない
のですが、タイプ000と書いてあるので、たぶん、これを使えば、餃子の皮もそ
れなりにできそうな気がします。

というわけで、タイプ000の小麦粉と塩少々、卵、熱湯で餃子の皮を作ってみま
した。水餃子には断然、手作りの皮の方がおいしいのですが、今日は焼き餃子に挑
戦です。日本で売っている皮みたいに繊細にはできませんでしたが、まあ、ルーマ
ニアで食べる餃子としては、こんな感じでOKです。ニラの香りは相当強いです。
生地の方は、一人分というのが難しくて、余ってしまいました。冷蔵庫に入れてあ
りますが、明日になって、まだ皮が作れそうだったら、明日も餃子です。今度は水
餃子にしようかな。


420: ブカレスト4月15日 投稿者:くろは  投稿日:04月16日(木)

今日でしばらく授業はお休みです。
私の授業の前の時間に授業をするはずだった先生が来てなくて、そのために学生は
帰ってしまったようで、3年生の授業は成立しませんでした。明日の授業を学生の
希望で繰り上げて今日に設定した2年生の方も、時間になっても集まらず、遅刻し
てきた学生も入れれば半分くらいは来ましたが、結局、他にも学生と相談すること
があったので、2年生の方も休講になってしまいました。

その相談とは、この前の土曜日の文部省の試験で成績がよかった学生の、1年間の
日本留学のための相談です。上位4人は昨日日本大使館へ行って、申請のための書
類をもらってきました。日程がおしているので、今週中に書類を提出しなければな
りません。成績証明書、推薦書、健康診断書などの他に、日本でどこの大学に留学
したいのかを書かなければなりません。
「日本語日本文化研修プログラム」というのがあって、そのプログラムに参加して
いる日本全国の大学のリストがあって、そこから選びます。優先順位をつけて3つ
書かなければなりません。大学の下数は30くらいでしょうか。国公立が中心で、
私立は上智、早稲田、慶応、南山くらいです。大学ごとに受け入れ可能な学生数が
違っていて、大きな大学では20人くらい受け入れるようですが、小さなところで
は2人とか1人のところもあります。東京のような大きな街だと、生活するのにお
金がかかるとか、大きな大学よりも小さい大学の方が留学生一人ずつに目が行き届
くとか、そういう観点もありますし、○○が勉強できるかどうか、という観点もあ
りますし、△△に近い、という地理的な条件もあります。学生それぞれの意向と照
らし合わせて、とにかく3大学を選ばなければなりません。あれこれやっていまし
たが、まあ、なんとか第3希望まで選んだようでした。それでも、希望者が殺到す
れば、第3希望までの大学に入れない可能性もあるわけですが、文部省の書類に
は、希望大学を書く欄の下に、「もし第3希望までの大学に入れなかったら」とい
う1項目があって、選択肢は二つ。一つは「文部省が指定した大学へ行く」、もう
一つは「留学を断念する」です。せっかくのチャンスに、まさか留学そのものを断
念するはずがないので、こうした設問を作っておくことで、希望が通らなかった場
合に、どこの大学に行くことになっても文句は言わないということを、暗に求めて
います。


421: ブカレスト4月16日 投稿者:くろは  投稿日:04月17日(金)

来週、日本から一人、ルーマニアとハンガリーに旅行に来るので、一緒にルーマニ
ア国内を旅行してみようということになり、今日、切符を買いに行きました。
「歩き方」には1週間前から発売と書いてありましたが、こちらで売っているCF
R(ルーマニア国鉄)の時刻表を見ると、どうやら10日前から発売のようです。
「歩き方」の情報が間違っているのか、最近CFRの方が変わったのかはわかりま
せん。
10日前から売っているとなれば、26日に帰ってくる予定なので、帰りの切符も
買えることになります。これはラッキーです。
切符の前売りは、駅ではなくて、街にあるCFRのオフィスです。ブカレストには
5〜6ヶ所あります。その中の一番繁華街にあるオフィスに行ってみました。この
週末はイースター(ルーマニア語ではパシュテ)のお休みなので、混んでるかと
思ったら、それほどでもありませんでした。方面別にカウンターがあります。私が
目指している方面には一番たくさん人が並んでいましたが、それでも10人くらい
でした。10人いても、受け付けている係員も2人いるので、意外にスムーズに列
は動きます。10分かからずに私の番になりました。前もって準備しておいた紙を
見せました。そこには、日付や行き先など、必要な情報が全部書いてあります。オ
ネエサンは、それを眺めて、「寝台車ハ、アッチデス」と言いました。確かに、方
面別のカウンターの他に、寝台車のカウンターがあることに、並んでいるうちに気
が付いていました。でも、切符(乗車券)はこっちのカウンターで買って、寝台車
の予約をあっちでするんだろうと思ったので、そのまま並んでいたわけですが、オ
ネエサンによると、全部、寝台車カウンターで買うのだということでした。

気を取り直して、寝台車カウンターへ。こっちは空いています。だれも並んでいま
せん。
同じように紙を見せると、なにかわかりませんが、色々言ってきます。「アナタガ
コノカミニ カイタ レッシャニハ、シンダイシャハ ツイテナイ」と言っているの
かと思いましたが、そうでもないようです。どうもよくわかりません。こちらも、
「ワカラナイ」という顔をしてみせます。英語に切り替えようかとも思いました
が、なんとなく勢いで?、わからないままルーマニア語モードでいました。そのう
ち、もういちど、紙を見ながら、「ナンニン?」と聞いてきたので、「フタリ」と
答えたら、何か解決したようでした。私が紙に書いたのは、
2×乗車券
2×寝台車
という内容なんですが、これを見て、寝台車に2人と、椅子席に2人と思った可能
性もあります。
ルーマニアの場合は、乗車券と寝台の切符が別々になってないんでしょうか?

その後、13400レイを払うようにと言われました。200円くらいです。いくらなんで
も、これですべてが買えるはずがありません。どうやら、明日、午後1時にもう一
度来るようにと言っているようです。今日はまだ発券してもらえませんでした。
「ゼンブデイクラデスカ」という私の問いにも、「○○×△○☆!」と言うだけ
で、答えてもらえませんでした。明日の午後1時に来たときに見せるような引き換
え券もくれませんでした。そんなんで大丈夫なんでしょうか?
カウンターのオバチャンは、私のさらなるワケノワカラナイ質問を避けるかのよう
に、次のお客がいないのをいいことに、マグカップを手に、奥の部屋に入って行っ
てしまいました。
さて、明日は無事に切符が入手できるでしょうか?


422: ブカレスト4月17日 投稿者:くろは  投稿日:04月18日(土)

ルーマニア国鉄CFRのオフィスに着いたのは午後1時半。寝台車の切符のカウン
ターの方へ歩いていたら、前から来た人に肩をたたかれました。私に向かって何か
言って、寝台車のカウンターにいる係員にも何か言っています。え?この人はどう
して私が寝台車の切符を買いに来たって知ってるの?と思ったのですが、どうやら
この肩をたたいた人は、昨日カウンターにいたオバチャンのようでした。今日の勤
務が終わって、交替で帰るところなのでしょう。私のことが何かしら気に掛かって
いたらしく、「この人だからね。」と、カウンターの係員に言ったものと思われま
す。そういうわけで、大変ラッキーなことですが、「昨日、私がここに来て、切符
を申し込んで、今日はそれを受け取りに来た」という、やや複雑なことを言わなく
ても、私がなぜ来たのかはわかってもらえました。先行き明るいです。すぐに切符
がもらえるかもしれません。
他の切符売場のカウンターも、昨日より人出が少ないです。ガランとしています。
ここは前売り所ですから、今日乗るための切符はありません。(一説には発車5時
間前まではあるらしい。)イースターの移動は今日あたりからですから、移動する
人は今ここに来ていないのです。駅はどうでしょうか。きっとすごい人出でしょ
う。

さて、それで寝台車のカウンターに行くと、今日のおばちゃんは、何かを確認すべ
く奥の部屋へ入って行きました。戻ってきて、また何か私に言っています。何か問
題があるらしいことまでは雰囲気でわかりますが、何が問題なのかはわかりませ
ん。昨日私が見せた、行き先などを書いた紙を見せると、帰りの切符のところに
○、行きの切符のところに×を書きました。どうやら、帰りの切符はあるけれど、
行きの切符がないということのようです。1等寝台が満席?ちょっと信じられませ
ん。オバチャンは、「ドウ・オーレ」を繰り返します。「ドウ」は「2」ですが、
「オーレ」がわかりません。2枚取れなかったと行っているのでしょうか。まあ、
とにかく、帰りの切符はあるということなので、それをまず買うことにしました。
そうしながら、「オーレッテ、ナンデスカ?」と聞いたら、オバチャンは腕時計を
指して、「オーレ、トケイ。」と言いました。あ、2時にできるってことか!あと
少しじゃん。
とりあえず帰りの切符の発券です。コンピューターなぞありません。カウンターに
は列車番号別にファイルが綴じてあって、それを見ると、予約状況がわかるように
なっているようです。切符は昔ながらの硬券です。乗る日付はキカイで型押しで
す。値段は印刷されている値段から大きく値上がりしているので手書きの上書きで
す。寝台の番号も手書きです。見にくい。1等の乗車券と、1等の特急券と、1等
の寝台券です。一人分が約200000レイ、3200円くらいです。夜行で12
時間以上乗ってもこの値段なので日本人にはありがたいです。
でも待てよ。「2時」だったら、「ラ・オーラ・ドウア」です。このくらい知って
ます。おばちゃんの繰り返す「ドウ・オーレ」とは明らかに違います。帰りの切符
をもらってから考えてみると、この「ドウ・オーレ」は「2時」じゃなくて「2時
間」のようです。だって、今はすでに2時10分前。もし2時に切符ができるん
だったら、「あと10分」とか言うはずです。そうか。あと2時間なんだ。なるほ
ど。オバチャンに、「4時に来ます。いいですか?」と言ったらうなずいたので、
CFRから一旦出ました。
近くにある公園を散歩。鳥がたくさん鳴いています。ひなぎくがきれいです。CF
Rのまわりは繁華街なので、ぐるっとうろうろして4時に戻りました。またカウン
ターのオバチャンが変わっています。どう説明したらいいのでしょう。
とりあえず、行き先と枚数を書いた紙を見せると、机の上の何枚かの中から該当の
紙を探し出し、眺めています。また、どこかに聞きに行きました。戻って来て、
ダーと言いました。切符はあるみたいです。またまた硬券に手書き。前に買った帰
りの切符は特急、こんどは急行なのでその分安くて約170000レイ、2700
円くらいです。

大使館の人からは、切符を買いに行くと、はじめは「その切符はもうない」と言わ
れ、「そこをなんとか」と、袖の下なりタバコなりを渡すと切符を売ってくれる、
という仕組みだという、困った情報をもらって、そんな複雑なこと私にはできない
と思ったのですが、私がガイジンで、そういう「慣習」がわからないと思ったから
か、そういうモノを要求するそぶりは全然ありませんでした。でも、他の人のやり
とりを見ていても、そんなことをやっているようには見えませんでした。見えない
ようにうまくやってるのかな。


423: ブカレスト4月18日 投稿者:くろは  投稿日:04月20日(月)

復活祭の真夜中のミサに、大家さんに連れていってもらいました。
教会は私のアパートの隣というか、後ろというか、徒歩30秒弱です。
11時半に出かけたときには、教会の前にもたくさん集まっていました。
ロウソクを持参している人たちもいます。ロウが垂れてこないようになのか、プラ
スチックのコップなどの底に穴をあけて、そこからロウソクをつっこんでいる人た
ちもいます。普通のプラスチックの使い捨てコップの他にも、その辺の有り合わせ
のもの、マーガリンのケースとか、マクドナルドのコップなどを利用している人も
います。
教会の中に入らずに外にいる人たちもいましたが、私たちは、中に入りました。中
にも人が集まっています。大家さん(♀)は、熱心な信者なので、なにか教会の役
員でもしているのでしょう、一般席を通り抜けて、祭壇の近く、聖歌隊?の隣に陣
取りました。

12時ごろ、教会の中の明かりが消えると、皆、前の方にやってきました。一番奥
の祭壇の方から司祭(?)がロウソクを持ってあらわれて、何か言っています。大
家さん(♂)に言わせると、「来て、光を受け取れ」と言っているということで
す。私も黄色の細いロウソクをもらって、大家さんから火をもらいました。みんな
のロウソクに火が行き渡ったころ、司祭が歌を歌いながら、教会の外に出て行きま
した。私たちもあとについて行きました。
真夜中にもかかわらず、教会の鐘がしばらく鳴り渡りました。
教会の外のロータリーでミサをします。ロータリーには、200人も300人も集
まっているようです。若い人もいます。子供もいます。私たちは、教会の奥の方か
ら外に出ていったので、実際に何をやっているのかは見えませんでしたが、何か唱
えては歌うということの繰り返しです。聖歌隊(と言ってもおばちゃん3人)の歌
が段取りを先導していきます。時々、集まっている人たちも一緒に歌う歌がありま
す。歌があって、司祭が何か唱えて、また皆で歌ってという繰り返しとしかわかり
ません。遠くの教会の鐘の音も聞こえてきます。
みんなで歌う歌は、どうやら何度でも同じ歌を繰り返して歌っているようです。皆
で「アデバラート、アンビヤート」と声を合わせて2度ほど唱えましたが、意味は
わかりません。

外でのミサがひととおり終わったらしく、こんどは教会の中へ入ります。また同じ
ようなことが繰り返されます。しばらくして、皆が前の方に集まりました。祭壇の
前には卵とかワインとか、コゾナックというパンに近いお菓子などが供えられてい
るテーブルがあり、そのテーブルの端で、献金(10円くらい)と引き換えに、紙
に包まれたお菓子か何かをもらっています。ここまでが第1部だということで、こ
こで帰る人が多いそうです。

でも、熱心な信者の大家さんは帰りません。また同じようなミサが続きます。隣に
いる聖歌隊のおばちゃんたちは、聖書ではないようですが、それぞれのミサの進
行が書いてあるらしい本を見ながら、歌っています。歌というよりは、オペラのレ
チタティーボに近く、節をつけて読み上げているという感じです。時々、皆で歌い
ます。同じ歌です。でも、カトリック系の歌とは違います。少なくとも、聞き覚え
のあるメロディーではありません。
白い衣装をまとった司祭は、時々奥の方から出てきます。なにか煙の出る入れ物を
もって、それを振りながら教会内部を一周したり、聖書か何かの本を捧げて出て来
たりします。
他の出席者は、次にどうなるのか、あとどのくらいで終わるのか、たぶん見当がつ
いているのでしょうが、私には全然わかりません。とにかくずっと立っていて、腰
も痛くなってきました。大家さんは、疲れたら帰ってもいいと言ってくれるのです
が、ミサの切れ目がなく、また、奥の方に陣取っているので、ここで帰るのは外国
人でなくても相当目立ちます。
時々歌う歌も、何か新しい歌が加わりました。ミサの新しい局面のようです。2〜
3度、奥の祭壇への入口に、白い布がカーテンのように下ろされたりもします。
参列者が、司祭のところへ行って、司祭の持っている器の中から、スプーンで口の
中へ何かを入れてもらったりするのもありました。(私は行かなかった。)
聖歌隊のおばちゃんたちは、段取りをよく把握しているようで、時々、これも役員
でしょうか、そういう男性のところへ女の子をやって、指示を出したりしていま
す。口では歌いながら、目や手では、次はどこを読むのか、何をするのか、おば
ちゃんたちで打ち合わせながらやっています。

女の子が何人か儀式の手伝いをしていましたが、着ている服は全く普段着なのです
が、みんなほんとにかわいいです。かわいいというだけでなく、何か、純粋さをた
たえた美しさとでも言うのでしょうか。日本人の子供にはない種類の美しさです。

何度も、もう帰ろうと思ったころ、大家さんが「ディス・イズ・ザ・スペシャル・
パート」と言いました。何が起こるのかと思いましたが、ルーマニア正教会の総本
山からのメッセージか何かの読み上げでした。聖歌隊のおばちゃんの中の一人が、
祭壇の前まで行って朗読します。朗読しているパンフレットを横から見ていても、
長そうです。細かい字でびっしりのページを5〜6ページ読みました。
その後、司祭が私たちに何かお話しをしました。それまでは、すべて儀式としてヤ
リカタにのっとって、やっていましたが、ここに来て、ようやく司祭が参列者に話
し掛けています。聞いている人たちからは笑い声も出ます。

そうして、司祭のところへ順に行って祝福を受け(私は行かなかった)、お供えの
コゾナックと茹で卵をもらい、ロウソクに火をともして、家路に着きました。徒歩
30秒のアパートに戻ったらなんと3時半でした。


424: ブカレスト4月19日 投稿者:くろは  投稿日:04月20日(月)

3時半に終わったミサのあと、ニフティの巡回だけして(通信回線が不調で、何度
もつながらなかった)、寝たのは5時すぎ。起きたのは10時です。
今日のお昼は大家さん宅におよばれです。今日は、巻き寿司を持っていこうと思
い、準備に入りました。前日からしておいたのは、干し椎茸とかんぴょうをもどし
たことと、ハムとキュウリを買っておいたことです。お米を炊くどころか、とぐと
ころから始めなければなりません。
でも、3時間近くあったので、何とかなりました。
中味はハム、キュウリ、卵、干し椎茸、かんぴょうです。

巻き寿司2本分と日本酒の紙パック(中味は半分くらい)を持って、大家さん
(♀)の弟の車で、大家さん(♀)のお母さんと3人で大家さんの家に向かいまし
た。車で10分くらいです。

巻き寿司は、一つずつは食べてくれましたが、その後は手がのびませんでした。出
来は悪くなかったつもりですが、食べ慣れないのでしょう。キレイ、オイシイとは
言ってもらえましたが、他の食べ物もたくさんあって、巻き寿司は1本半ぶんくら
い冷蔵庫にしまわれました。大家さんのお母さんからは、どうやってロールにする
のかという質問を受けました。米でロールを作っておいて、あとから真ん中の具を
突っ込むのかとも思ったようでした。米に酢と砂糖と塩で味がつけてあると言った
ら驚いていました。
お酒は、米から作ったアルコールだということを知っていて、興味深いようすでし
た。「オモシロイ味」という評価を大家さん(♂)がしました。大家さん(♀)は
気に入ったようで、2杯飲みました。

さて、今日は紙と鉛筆を持って出かけたので、いろいろ記録してきました。

テーブルの上にすでに用意されているのは、ハムとチーズの盛り合わせ、パンのス
ライスというおなじみのもののほか、ラディッシュ(赤い部分)、ネギ、ニラ(だ
と思ってたもの)、そして色付けされた茹で卵です。茹で卵は茹でたあと、特別の
染料があって、そこにどっぷりと浸すのだそうです。赤、青、緑など、決しておい
しそうな色ではありません。
まずは、皆が一つずつ卵を持って、尖った方をカチッと叩きあわせます。叩きつけ
る方が「クリストス・アンビヤート!(キリストが復活した!)」と言います。叩
きつけられる方は「アデバラート・アンビヤート!(ほんとうに復活した!)」と
言います。卵の殻が割れた方が負けで、その卵は勝った人のものになります。とは
いっても、茹で卵は10も20もあるので、皆一つずつ食べます。黄身の茹で加減
がとてもうまくいっていました。
ネギやニラ(実はニンニクだそうですが、日本で売っている「ニンニクの芽」とは
違います)は、細身ですが、根っこの生えている一番根元の部分だけを取り除いて
皿に盛られています。そして根元に近いところだけを、塩をつけてそのままかじり
ます。ラディッシュもナイフとフォークで切って、同じように塩をつけて食べま
す。

復活祭の料理は子羊です。まず、内臓と香草などをまとめて焼いたパテのようなの
が出ました。それから子羊のチョルバ(酸味のあるこってり系のスープ)。これに
は、子羊の頭の、歯を除いた部分とアバラの部分が使われているとあとで聞きまし
た。脳みそは大家さん(♂)の好物だそうです。私のチョルバに入っていたのが頭
のどの部分だったのかはわかりません。それから、ロースト子羊(ローストビーフ
みたいの)。
復活祭前のスーパーマーケットには、皮をはがれた子羊まるごと1匹というのを
ショーケースの中に見ました。こうして全身が調理されるようです。

他には、ルーマニアの代表料理のサルマーレ(ロールキャベツ)に似たサルマル
ツィエ。中味を包むための葉っぱは、サルマーレではキャベツかぶどうなのです
が、春にはまだ葉っぱが小さくて包めないので、かわりにホウレンソウみたいな
シュテヴィエという緑の葉っぱで包みます。(これは私も市場で見かけていて、何
だろうと思ってたものでした。)中味は、牛挽肉と米と炒めたタマネギです。

お菓子は、コゾナックという、クリスマスにも出てきた、パンに近いケーキ。ケシ
の実のペーストを巻き込んだのと、クルミのペーストを巻き込んだのがありまし
た。それから、モルドバ風のパン?。しっかりしたケーキ生地と、卵とチーズとフ
ルーツを混ぜたクリームの部分があるケーキです。それから、メレンゲに砂糖を加
えて焦げないように注意して焼いたもの。

料理にもスープにもケーキにも、ヨーグルトやサムンタナといった発酵乳製品を、
入れたりかけたりして食べました。

教会に毎日のように通いながら、これだけの料理も作るというのは、実に大変な作
業です。

車を運転する大家さんの弟が、TVでイタリアのサッカーの生中継を熱心に見てい
て、試合が終わるまでは車が出ませんでした。。(このあたり、日本のプロ野球に
熱心な人々と同じ。)おみやげにコゾナックやモルドバ風パンやメレンゲを袋に入
れてもらって帰りました。1時過ぎに出かけて、帰ってきたら7時半でした。こう
して復活祭の日曜日は過ぎていくのでした。


425: ブカレスト4月20日 投稿者:くろは  投稿日:04月21日(火)

お昼にまた大家さんの家に出かけました。
昨日、カメラを持っていくのを忘れたからです。
今日も教会にやってきた大家さん(♀)が、ミサの後で呼びに来てくれました。

今日は、もう一人、大家さん(♀)のオバサンにあたる人もやってきました。
大家さん(♀)のお母さんと弟は、今日も来ています。

食べるものは昨日と同じです。
違うのは、昨日は日本酒を試したかわりに、ツイカという、プラムから作った強い
アルコールになったことくらいです。
巻き寿司を作るための巻きすと海苔を持って行って見せました。

根元からかじる細身のネギやニラ(ニンニク)ですが、大家さん(♀)は白いとこ
ろをかじるだけですが、彼女のお母さんは、緑色のところまでバリバリ食べていま
した。ニラ(ニンニク)の方は結構ニオイがキツイですが、ネギの方は、意外にニ
オイも少なくて、生でも食べやすく思いました。

写真は、チョルバという酸っぱいスープが出たときと、その後のサルマルツィエイ
というロールキャベツ(昨日も書いたように、今の季節は別の葉っぱで包みます)
が出たときに撮りました。デジカメでも撮りました。

大家さんの家では、テレビを見ながら食べます。もちろん他の話もしますが、日本
でテレビを見ながら食事するのと同じ感じです。大家さんちのテレビは最近買った
JVCのテレビで、文字放送もうつります。主に大家さん(♀)の弟がリモコン
(こちらではテレコマンダと言う)を持って、チャンネルをあちこちかえていま
す。今日はスポーツの番組ではなくて、映画「JFK」、国営TV局前からのライ
ブ放送(イタリアで歌っているルーマニア人歌手などが出演)、パバロッティのコ
ンサート、何か象が出てくるタイかベトナムが舞台のアメリカの戦争映画、そのあ
たりを見ていました。象を飛行機に乗せて移動させるところなど、皆で釘付けでし
た。CMでは、番組予告もたくさん入ります。大家さん(♂)は、「最初の頃は、
番組予告もよく見たけど、もう今では、多すぎてうんざりだ」とこぼしています。

今日は気温は低いけれど、いいお天気です。
大家さんちの近くにあるチャウシェスク宮殿(現「議会宮殿」又は「国民の館」)
前の広場では、野外ステージが組み立てられていて、今日は夜にコンサートがある
そうです。今日歌うのは、私は洋楽事情に疎いのですが、大家さんの話によると、
フランスのドイツ国境近くのアルザス出身の女性歌手だそうです。

夜になって、私のアパートにも、花火を打ち上げる音が聞こえて来ました。お正月
の打ち上げ花火はここから1キロくらいのところだったので、かろうじて上の方は
見えましたが、今日のはたぶん、野外コンサート会場の宮殿前広場あたりで上げて
いるのでしょう。確かに音も少し遠いようです。花火そのものも全然見えませんで
した。


426: くろさん写真 投稿者:河合  投稿日:04月22日(水)

大家さんちでのイースターの写真です。それにしてもなんか恐そうな顔をした方
ですねぇ。異国のテーブルの上のビネガーの脇に太巻きがあるところが妙でした。

今度はぜひくろさんの近況写真(髪型がかわったという)を送って下さい。



427: ブカレスト4月21日 投稿者:くろは  投稿日:04月22日(水)

昨日の晩、突然、浴室の蛍光灯がつかなくなりました。
今までの日本での経験では、蛍光灯というのは突然切れるのではなくて、はしっこ
が黒くなったり、点滅しはじめたりして、寿命を知らせてくれましたが、今回は突
然です。何が原因なのかもわかりません。幸い、浴室の鏡のところには別に小さい
蛍光灯がついているので、なんとか夜でもお風呂に入ったりはできます。でも、今
週(もう明後日!)、初めて日本からの来客を迎えるのに、蛍光灯の切れた浴室で
はなんとも失礼です。

しかたがないので、蛍光灯を買いにでかけました。
近所の市場ではなくて、大学のそばの徒歩20分のところにある、大きな市場に面
して電気屋があって、以前もフランス製の電気スタンドの電球(ちょっと特殊な
形)を買ったことがあり、そういう品揃えがあるのを知っていましたから、確実に
入手するために、そこまで行くことにしました。店員にどういうものが欲しいのか
説明するのは難しいですから、もちろん、浴室の蛍光灯を外して持っていきまし
た。

昨日でイースターの公式の休みはおしまいですが、市場はまだ店を出していないと
ころが多いです。輸入の野菜を売っている一角も、店が出ていません。陳列するた
めの台だけが並んでいます。

電気屋は幸い営業していて、無事蛍光灯はありました。32Wの丸いヤツです。イ
タリア製ですが、値段がなんと99000レイ! 1200円くらいもします。日
本だって、このくらいの値段ではないでしょうか。もう少し安かったかもしれませ
ん。この国の家庭で蛍光灯をあまり使わないわけがわかったような気がしました。
普通の白熱電球は100Wのでひとつ50円以下です。白熱電球の方が電気は食う
し、蛍光灯の方が長持ちするでしょうけど、それでもこの価格差はすごい。今後の
ために予備をもう一つ買っておこうかと思いましたが、びびって買えませんでし
た。

アパートに戻って、蛍光灯をセットしたら、無事つきました。よかった。スイッチ
の故障とかだったら、やっかいだと思っていたので、とりあえずほっと一息です。


428: 蛍光灯の値段 投稿者:福井  投稿日:04月23日(木)

家の蛍光灯も3日ほど前に切れたので、近所のスーパーで買いました。同じ32Wのものが
880円でした。実は器具には4本蛍光灯が取り付けられているので、この機会に全部取り
替えてしまうつもりだったのですが、思ったよりも値段が高かったので、何時か安売りでも
見つけたら買うことにして、とりあえず切れた1本だけ取り替えました。


429: ブカレスト4月22日 投稿者:くろは  投稿日:04月23日(木)

太巻きの手前にあるのはビネガーではなくてワインです。
正確に言えば、ワインと炭酸水の混ざったものです。
このワインは、写真にうつっている、大家さん(♀)の弟が作ったもので、
4年ものだそうです。こちらでは、ワインも、プラムから作るツイカというお酒も、
よく自家製で作っています。
一番手前のは、ロールキャベツのようなのですが、この季節はホウレンソウに似た
葉っぱで包みます。この日の中味は牛挽肉と米とタマネギと香草でした。ヨーグルト
がかけてあります。

何の花かわかりませんが、桜のように散ってしまわずに、枝についたままで花びら
が枯れたようになって、それが今、散っています。すでに水分がないので、かすか
な音をたてて地面に落ちます。それが風で移動するときもカサカサと音がします。
その上を歩いても、音がします。道路脇にいっぱいたまっています。

復活祭の前あたりから花屋の屋台に並びだした花は、まずスズランです。なんとな
くずいぶん高級だというイメージがありましたが、ここではそうでもないようで、
無造作に5〜6本束ねられています。私が買ったときは、一束が2500レイ、4
0円くらいでした。小さな花の割にはチューリップ1本と似た値段ですから、高い
のかな。よくわかりません。もう一つ、紫色で、小さな花が三角錐状というか、ブ
ドウをさかさまにした感じの集まり方というか、そんな感じの花が出回っていま
す。復活祭のミサのときにも、キリストの像のところに供えられていました。復活
祭だけのための特別な花ではないようで、復活祭が終わった今でも、屋台に出てい
ます。この花の名前がわかりました。ライラック、又の名はリラです。名前は知っ
ていたけれど、見たのは初めてです。結構香りもあります。これがライラックだと
いうことになると、近所の庭先の木、ちゃんとした高さのある木ですが、そこに咲
いている白い花も、ライラックです。色はちがうけれど、同じ咲き方をしていま
す。
名前がわかったら、買ってみたくなりました。こういう季節ものの花は、出回る時
期が短いので、今のうちに買ってみないと、来年まで待たなければなりません。一
束4000レイ、65円くらいでした。濃い紫のと薄い紫のを一束ずつ買いまし
た。ライラックの木そのものはしっかりした木なので、枝をそのまま折ってきたよ
うに束ねてあります。一束で花のカタマリが5〜6つくらい。葉っぱだけの枝も入
れてあります。飾ってみると、この花は、もう春の花の風情ではありません。どこ
か初夏を思わせる色合いです。春風にそよぐには力強すぎます。

スズラン、ライラック、どちらも北海道のイメージの花。たしかに、ブカレストは
緯度的には北海道と同じ、札幌よりも北に位置しています。ラベンダーも、季節に
なると、うわっと出回るそうです。楽しみ。

全く別件ですが、今日のEuroNewsのトップニュースは、ワールドカップの
チケットの電話予約でした。詳しいことは知りませんが、ルーマニアからは受け付
けてもらえないようでした。大通りには、「○○(新聞名)を読んでワールドカッ
プへ行こう」という横断幕が掲げられている今日このごろです。

さて、明日、ブカレストに日本から知人がやってきます。ちょうど大学も休みなの
で、いっしょにルーマニア国内旅行に出かけることにしました。明日、木曜日の夜
行列車で出発してルーマニアの岩手県とも呼ばれる(?)フォークロアの宝庫、ウ
クライナとの国境方面へ行ってきます。ブカレストに戻るのは、月曜日の朝です。
そういうわけで、しばらくブカレストからの通信はお休みです。

デジカメも持っていくので、私の写真も撮るんじゃないかな。
ちなみに髪型は、結局何が変わったのか、私にも全然わかんないです。


430: 演奏会のご案内 投稿者:福井  投稿日:04月26日(日)

くろさんが旅行中で、この掲示板もお休みの様ですが、今日(4/26)は四響の
定期演奏会なので、一応宣伝させて戴きます。もう手遅れかもしれませんが、
四日市方面に来られる方は、是非お立ち寄り下さい。

四日市交響楽団 第20回記念定期演奏会
プログラム
 J.シュトラウスII 喜歌劇「こうもり」序曲
 チャイコフスキー  組曲「くるみ割り人形」
 ベルリオーズ    幻想交響曲
 指揮:竹本泰蔵
 会場:四日市文化会館大ホール
 開場:午後1:00 開演:1:30

万一来られる方は、開場時間までに楽屋口から入って一言かけてもらえれば、チケットを
お渡しします(ま、いないだろうけど)。と言うことで、どうぞよろしく。


431: 鏡ヶ池 投稿者:にしがき  投稿日:04月27日(月)

昨日は少し用事があって名古屋の昭和区にいったので(福井さん演奏会行けなくてごめんなさい)
少し足をのばして名大までいってみました。
南部生協からはいって、附属の門から出たのですが、鏡ヶ池を半分つぶして10階建ての工学部のどでかい
ビルが建っていたのには少々おどろきました。
あと、鏡ヶ池通りも、拡張工事が着々といった感じで、雰囲気がかなりかわっており、
また、自分が下宿していた通称池園苑も、取り壊されて駐車場になっておりました。
久しぶりに見ると、感じがかわって妙に新鮮でした。


432: 5/17は名大の演奏会です 投稿者:鬼畜森光  投稿日:04月27日(月)

久しぶりに伺っております。
最近も随分と忙しい日が続いておりまして、なかなか投稿ができませんでした。
でも、同じく久々の西垣君の投稿を見て「書こおっ!」とばかりに書いてます。
名大周辺は本当に変化が激しいです。地下鉄の駅ができるとさらに大きく変化
するんでしょうね。
また、名大オケは確か5/17が定演だったと思います。
前回から私どもの広告が意味もなく?出ています。
ロビーにいても、見知らぬ人ばかりですから、(自分が見知らぬ人ですが)
ちょっと疎外感がありますが、やっぱり懐かしいですよね。
皆さんも是非見にいってやって下さいね。
では、次回は七夕かな?

Auf Wiedersehen!


433: 幻想 投稿者:福井  投稿日:04月28日(火)

四響の演奏会、無事に終わりました。今回は自分としては、よく練習もしたし、
本番も大事故は無かったので、久々に満足感のある演奏会でした。でも、やっぱり
幻想は難しい曲ですね。大学の時は、こんなもん足でも吹けるとか言って,ホントに
足で吹いてた覚えがありますが(いや、確かにスライディングは難しくは無いんだけ
ど,そう言う問題じゃないですよね)、あのころは、物を知らなかったのか、上手かっ
たのか判りませんが、大変な事を言っていたものです。
ところで、今回の演奏会、大事故は無かったものの、笑える小事故はあちこちにありました。
まだ生々しすぎるので、HPで事故紹介するのはもう少し熟成させてからにしたいと
思ってますが、がまんしきれないので、ここで少し紹介します。

1)こうもり序曲 真ん中当たりのオーボエソロが入るところ(オペレッタでは、刑務所
に収監される旦那を見送る妻の悲しみ(実は嘘泣き)を歌ってる部分)の直前、Fg
のロングトーンだけになる部分でそのFgが落ちて、しばらく沈黙が続いた。
2)幻想 5楽章の鐘。途中で少し叩き損ねて仏壇のリンの様な音を出してしまった。
その後、それで動揺して、タイミングを外し、指揮を振り直させてしまい、さらに動揺
して1発完全に空打ち。鐘はちょうどtrbの後ろだったので、前で、聞いていた我々
は吹き出すのを堪えるのに必死でした。

やっぱり、生演奏は楽しいです。


434: 幻想 投稿者:福井  投稿日:04月28日(火)

四響の演奏会、無事に終わりました。今回は自分としては、よく練習もしたし、
本番も大事故は無かったので、久々に満足感のある演奏会でした。でも、やっぱり
幻想は難しい曲ですね。大学の時は、こんなもん足でも吹けるとか言って,ホントに
足で吹いてた覚えがありますが(いや、確かにスライディングは難しくは無いんだけ
ど,そう言う問題じゃないですよね)、あのころは、物を知らなかったのか、上手かっ
たのか判りませんが、大変な事を言っていたものです。
ところで、今回の演奏会、大事故は無かったものの、笑える小事故はあちこちにありました。
まだ生々しすぎるので、もう少し熟成させてからにしたいと思ってますが、
がまんしきれないので、ここで少し紹介します。

1)こうもり序曲 真ん中当たりのオーボエソロが入るところ(オペレッタでは、刑務所
に収監される旦那を見送る妻の悲しみ(実は嘘泣き)を歌ってる部分)の直前、Fg
のロングトーンだけになる部分でそのFgが落ちて、しばらく沈黙が続いた。
2)幻想 5楽章の鐘。途中で少し叩き損ねて仏壇のリンの様な音を出してしまった。
その後、それで動揺して、タイミングを外し、指揮を振り直させてしまい、さらに動揺
して1発完全に空打ち。鐘はちょうどtrbの後ろだったので、前で、聞いていた我々
は吹き出すのを堪えるのに必死でした。

やっぱり、生演奏は楽しいです。


435: あれ〜 投稿者:福井  投稿日:04月29日(水)

なんだか、ほとんど同じのが2つ入っちゃってるけど、ま良いか。
433のほうが正解です。


436: 戻りました。 投稿者:くろは  投稿日:04月30日(木)

日に焼けて顔が真っ赤です。
デジカメ映像で、私がうつっているのが1枚あります。
河合管理人に送ります。
私が立っているのは、旅行した地方独特の木の門です。
私の体型がいっそう丸くなったようにうつっていますが、実際には
それほど変わってません。信じてね。

ブカレスト便りの本格的復活までは、もう少しお待ちください。
ちょっと今バタバタしているので、ついでにもう少しお休みです。
今週末あたりには完全復帰の予定です。

あ、昨日、タイタニック、3ドル弱で見てきました。
予想された通りの展開で、さすがハリウッド、お金かけてるなあというのが
正直な感想です。でも、終わってしみじみ考えさせられるというような深さが
ない。まあ、エンタテイメントとしては、いいんでしょうけど。
ちなみに、最後まで弾いてた楽団員の中にはビオラはいませんでした。
ビオラ弾きは、すぐにパニックになったのかな。とっとと逃げ出したのかな。


437: 管理人さん 投稿者:河合  投稿日:05月01日(金)

くろさん出国後初めての写真が届きました。写っている門はなんだか
とても東洋的雰囲気のする門です。ブカレスト式髪型を期待していた
んだけど、あまり変わってないですねぇ。



さて、日本はゴールデンウィーク、うちの研究所は変電関係の工事の
ため停電です。今年も幹部試験(トホホ)のための試験勉強で明け暮
れる連休です。


438: ブカレスト5月4日 投稿者:くろは  投稿日:05月05日(火)

連休(日本の)明けから再開しようかなと思っていたのですが、今日はいろいろあ
ったので、記録しておくことにします。

まず、歯が抜けた!
下の右側の真ん中へんの歯です。こちらの歯医者さんの数え方では29番の歯だと
いうことです。この歯は、日本にいるときから、歯周病になっていて、ぐらぐらし
ていました。レントゲンで撮っても、ここだけアゴの骨が減っていて、歯を支える
のに不十分になっているのがわかりました。「破骨細胞」にやられたらしいです。
「ハコツサイボウ」なんともオソロシゲな名前ではありませんか。日本の歯医者さ
んは、抜きましょうと言ったのですが、歯そのものが悪くなっているわけでもな
く、なんとなくもったいない?ので、結局だましだまし、そのままになっていまし
た。この部分が、先週、旅行にでかける前にちょっと痛みだしたので、大使館の医
務官に歯医者を紹介してもらって、今日の予約を入れておいたのです。(今日はも
う痛みそのものはなくなっていました。)

紹介された歯医者は、アメリカで歯医者を開いていたドクターが機材などをアメリ
カから持ち込んでアメリカのやり方でやっているところです。

最初は問診票に答えます。英語のカードをもらいましたが、それでも、わからない
ことだらけ。日本語の問診票を思い出してもらえばわかりますが、ひきつけ、不整
脈、動悸、発疹、貧血、からだがだるい、なんて、日本語の語彙だって難しいで
す。英語でなんかわかるわけがありません。わかるところだけチェック。「歯茎」
だって「虫歯」だって、英語で何というか知りません。

その後、診察室に入って、治療台に座り、ドクターを待ちます。助手のオネエサン
が血圧を計ります。ドクターがやってきて、まずは問診票でわからなかった部分を
説明を受けながらチェックします。それから歯全体のチェック。やはり、問題は2
9番(まだこのときは抜けてなかった)。そのほか、小さな虫歯があるとの指摘が
ありました。寝ているときに歯ぎしりしてるんじゃないかとも言われましたが、自
分では自覚はありません。

それから、別室にてレントゲン撮影です。レントゲンを撮る機械にはアメリカでは
なくてドイツのSIEMENS社のマークがありました。口の中に何か金具みたい
のをつっこんで、それをぐっと噛んで歯の姿勢を安定させては1枚ずつ撮ります。
角度をかえてなんと14枚。(日本で撮ったときは、顔の周りをカメラがぐるっと
動くようなしくみでパノラマ撮影のようにして撮りました。)

その後、診察室にもどって、助手による歯の掃除。スキーのゴーグルみたいのをか
けるように言われました。掃除は結構徹底的にやっているようです。とがった先の
ついたのでひっかいて汚れを落としたあと、梅味みたいなフレーバーの研磨剤をつ
けてさらにひとまわり。そのあと、さらに、デンタルフロスならぬデンタルリボン
みたいので歯と歯の間をこすります。こうして一通り終わって、口をゆすいだら、
口の中に何かが残っている、と思ったら、問題の29番の歯が抜けていたのでし
た。抜けたという自覚が全然なくて、抜けたとわかってからも、痛くもなんともあ
りません。ドクターが歯を抜く手間が省けたというくらいのものです。私として
も、笑うしかない。

ドクターがもどってきて、抜けたところをチェックして、また明日いらっしゃいと
言われました。(でも、スケジュールが合わなかったので、結局木曜日に行くこと
になりました。)

はっきり言って、私が通っていた日本の某公立病院の歯科よりも設備はよかったで
す。

ところで、歯列矯正をしたらどうかとすすめられました。さすがアメリカ帰りです
ね。約2年間で、全部で1800ドル、約20万円だそうです。この値段って、ど
うなんでしょう?日本より安いんでしょうか?>経験者
かつて日本で歯のレントゲンを撮って判明したのですが、私の上の前歯の1本は、
上顎の中に埋もれていて、それも、上下ひっくり返っているんです。なんというこ
とでしょう。(前歯1本がないという事実は、数年前の浦和フィルの合宿で歯科医
の団員に指摘されるまで自覚していなかったのですが。)そんなこともあって、私
の歯並びの悪さはちょっとしたものです。ホルンから足を洗ってビオラに転向した
のもそのためでもあります。
この先2年間はブカレストにいるんだし、やってみてもいいかな〜と思ってるんで
すが。

それから、一番奥の4本の歯を抜いたらどうかともいわれました。There is no
room.なんだそうです。別に今は何も不自由を感じていないのに。皆さん抜いてま
す?

最初に「いろいろあった」と書いたのですが、もうたくさん書いたので、歯医者さ
んの話だけでおしまいにします。

ちなみに、抜けた後、いろいろ食べましたが、今までグラグラしていて食べにく
かった(噛みにくかった)ことがあったのに比べると、以外にも咀嚼には全然問題
がありません。


439: はこつさいぼう〜 投稿者:河合  投稿日:05月06日(水)

破骨細胞にやられましたか。ふっふっふ。と言っても破骨細胞は健常人でもつねに働いて
いる細胞で、骨代謝にはかかせない役者の一人です。骨は生きていて、いつも骨分解と骨
吸収を繰り返し、形を変えていきます。そうでなかったら骨折した骨がつながったり、成
長に伴って骨が大きくなったりできないですからね。骨分解を担うのが破骨細胞で、骨吸
収に関与するのが骨芽細胞です。両者のバランスがとれて初めて骨が骨として機能すると
いうわけです。ホルモンのバランスが崩れたりするとてきめんに影響が現れ、骨が分解す
る方が勝ってしまい、ひどいと骨粗鬆症といって骨がかすかすになる病気になります。も
のの本には、カーボーイはO脚だが、これは馬にまたがっているので骨がそのように成長
したからである、と書いてあります。

一番奥の4本の歯というのは親不知のことかしら。ぼくは4本のうち歯茎に埋まっている
1本をのぞき3本全部抜きました。みんな虫歯になってしまったのです。いらない歯だっ
てお医者さんも言うし、抜きました。

29番なんてモーツァルトみたいだね。


440: ブカレスト5月6日 投稿者:くろは  投稿日:05月07日(木)

歯医者の件は、こちらの医務官とも相談した結果、日本よりもずっと安いし、ル
ーマニアで歯列矯正なんて話のタネになるし(話のタネのためにやる??)、と
いうことで、やってみることにします。明日、また歯医者に行ってきます。
一番奥の4本というのは、親不知のことです。歯列矯正の過程の中で抜くことに
なるのでしょう。もったいない。
モーツァルトみたいな29番の歯は、浦和フィル団員の歯科医師によると、日本
で言う右下の5番つまり右下の第二小臼歯だということです。29番という数え
方は、ADA(American Dental Association)方
式だそうです。

先週、こちらで、とうとう「タイタニック」を見ました。
2週間の上映期間のはずが、旅行から帰ってきて3週目でもまだやっていました。
4週目に入った今週も、看板がかわっていないので、まだやっているようです。旅
行先のサツマーレという、北の方の県庁所在地の広場にも、5月1日から「タイタ
ニック」を上映するという横断幕がかかっていました。
今から見る予定の人もいるかもしれませんから、あまり内容には触れませんが、一
緒に見た、日本からやってきたバイオリン弾きと話しあった結果、タイタニックに
乗っていた楽団で、いちばん最後まで弾いていたメンバーの中には、ビオラはいな
かったという結論に達しました。
ルーマニア人は、笑うところでは大いに笑い、時には拍手までして、最後にも拍手
をして、楽しんで見ていました。泣いていた人も多かったように見えました。残念
ながら、私は泣けませんでした。筋のポイントはだいたい知っていたということも
あるし、もう一つには、コトバの問題があると思います。英語上映でルーマニア語
の字幕。大方の筋はわかるけれど、ちょっとした、しゃれた一言、泣かせる決めセ
リフなどが聞き取れない。日本へ帰ったら、ビデオ屋さんで借りて、字幕付きで見
たいと思います。

さて、そうこうしているうちに、あと2週間半で、後期の試験期間になります。
試験期間が1ヶ月くらいあって、その後は夏休みに突入です。新学期は10月。授
業のある期間に限っていえば、とうとう、1年のローテーションをこなしたことに
なります。前期のクリスマス、後期の復活祭のあとは、それぞれ、なんとなく、ば
たばたとあわただしく過ぎてしまうのだということもわかりました。なんだか、
あっという間です。


441: ブカレスト5月7日 投稿者:くろは  投稿日:05月08日(金)

今日の2年生の授業では「となりのトトロ」を見せました。
ただ見るだけではなんなので、と、課題を書いたプリントを配ってしまう黒羽先生
でした。
「この映画は1988年に作られましたが、映画の中は、いつごろの日本だと思い
ますか、また、なぜそう思いましたか。」
「この映画は、子供だけでなく、大人にも愛されています。なぜだと思いますか。」
「最後の歌のバックに出てくる絵は何を意味していると思いますか。」
などというクエスチョンです。おもしろい回答があったら紹介します。
私は、学生の表情を見ながら過ごしました。
私がタイタニックを日本語字幕なしで見たのと同じで、ちょっと複雑なところや、
おばあさんのコトバなんかはわかりにくいようでしたが、全体としては楽しんで見
ていました。例えば「おばけやしき」というコトバは、このアニメの最初の方では
結構キーワードですが、たぶん、残念ながらわかっていないだろうと思います。か
といって、そこでビデオを止めて解説するわけにもいかないし。最後の方で、猫バ
スで「めい」を探しに行くときに、バスの行き先を表示するところに「めい」と出
たのは、とってもうけてました。

その後、私は歯医者に行きました。
16番の歯、左の上の一番奥の歯を抜きました。少し虫歯にもなってるから、この
歯から始めようと言われました。注射をうって、しばらくすると、歯茎をつんつん
とつついても何も感じなくなりました。そこで、ゴリゴリと抜きはじめます。びく
ともしていない歯を抜くので、太い腕のドクターが全力でやっています。抜かれる
部分が痛いわけではないけれど、器具を口の中に突っ込んでやっていて、その器具
が口のまわりに押し付けられたりするのが痛かったりしました。歯の付け根が少し
残ってしまったようで、さらにぐいぐいと引っ張って、のこりの小さな小片も取り
除かれました。私は明日も授業があるということで、抜くのは1本だけにしました
が、別に、同時に2本抜いてもいいような口振りでした。どよ〜んとした感覚は今
でもあります。鎮痛剤を飲もうかな。これを4回繰り返すのか、と思うと、ちょっ
とユウウツです。次回は月曜日。
先日抜けた29番の歯の部分は、あとで歯列矯正をすれば、何も入れなくても、そ
の隙間は埋まると言われました。そんなものなんでしょうか。


442: ブカレスト5月8日 投稿者:くろは  投稿日:05月09日(土)

市場は色の洪水のように鮮やかになってきています。
今までの冬のトマトはイタリアなどからの輸入品でしたが、今日は「ルーマニア
産」の表示のついたトマトもみかけました。イタリアのよりも少し安いです。まだ
夏に比べたら高くて倍以上するけど。さくらんぼが積んであるところもありまし
た。見ているだけでワクワクするほど、ほんとにかわいらしい。まだ1キロ800
円近くもします。街路樹でも、さくらんぼの実ができつつあるところを発見しまし
た。それはまだまだ青くて小さいものでした。いずれ、どっと出回る時期がやって
くるのでしょう。イチゴは輸入品の高いのしかまだありません。
今日買ったのは、グリンピースとアスパラガス。缶詰や冷凍のグリンピースはいま
いちですが、生のグリンピースをさやから出して、炊飯器でいっしょに炊き込んで
(途中で入れる)つくる豆ご飯はオイシイ。日本でだったらモチ米も少しまぜると
ころです。
アスパラガスは、長さも太さも全く不揃いで、片手ではつかめないくらいの量が紐
でしばられています。そのひとかたまりで250円くらい。高いけど、オバチャン
がその束をひっくり返して、根元を見せて、「ほら、新鮮でしょ、今朝採ってきた
ばかりだよ」と言った(と思う)ので、思わず買ってしまいました。ドイツでは春
のごちそうとされる、白いアスパラの生です。(白と言っても、先の方は土から出
ていて緑になっているのも、緑の部分が多いのも混ざっています。)白いアスパラ
は日本では缶詰の中でふにゃふにゃになっているのしかありません。

アパートに戻って、早速アスパラを茹でてみました。
根元の方は皮が固いということなので、少し皮を除きます。適当に塩茹でして、何
もつけずに食べてみました。何というか、春の味です。あえて言えば、タケノコみ
たいな、かすかなえぐみもあって、日本でタケノコを春の味として楽しむのと似て
いるのかもしれないと思わせる味です。アスパラの白いのは、土の中に埋まってい
たからです。タケノコも同じように土の中に埋まっていたものです。そういうとこ
ろで、味にも似たところがあるのかもしれません。

豆ご飯も作りました。1合半もお米を使ったのに、全部食べてしまった。500g
150円で買ってきたグリンピースはまだまだあるので、また豆ご飯にしようか、
別の何かにしようか、楽しみです。


443: ブカレスト5月9日 投稿者:くろは  投稿日:05月10日(日)

最高気温が30度になるという天気予報でしたが、私は一歩も外に出ずに過ごして
しまったので、暑かったんだかどうだか全然わかりません。窓も開けなかったし。
外では車を拭いている人がいたり半袖で歩いている人がいたりしたので、きっと暑
かったのでしょう。室内はいつもと同じようにちょっとひんやり気味です。

そういうわけで、今日はなんにもしなかったので、書くこともなんにもありませ
ん。そういうわけで、この前の旅行を振り返ってみようと思います。

同行者はH氏という男の子で、外語大オケOBのVn弾きです。

ルーマニアの岩手県と一部では言われているという、マラムレシュ地方に旅行に
行ってきました。
夜行列車が到着したのはシゲットという町。定刻の8時に到着です。
ホテルに荷物を置いて、駅に戻る道で、市場をのぞきました。ブカレストよりも活
気がある感じです。地元のオバチャンたちが手作りのチーズやヨーグルトを売りに
来ている一角や、羊を何頭も連れてきている人などがいました。
市場から出て歩いていると、幼稚園のお散歩に出会いました。少し歩くと、別のお
散歩グループが建物から出てきました。そこが幼稚園のようです。そこで少し休憩
していたら、最初のお散歩グループが帰ってきて、なんと、私たちを教室に招き入
れてくれました。園児たちはテーブルを囲んで座っておやつの時間でした。私たち
も、同じおやつのチョコレートを一つずつもらってしまいました。

駅前からバスで30分、サプンツァという村には、教会の敷地の中に、「陽気な
墓」という墓場があります。墓石の部分が、鮮やかな青で塗られていて、その中
に、カラフルな絵が描かれています。生前のその人を物語る絵です。学校の先生、
車が好きな人、料理が上手な人、糸を紡いでいる人、いろいろです。その絵の下に
どういう生涯を送ったかなどが書かれていますが、ルーマニア語なので、残念なが
らよくわかりません。

その後、その村をちょっと散歩。一戸建ての家が多く、塀の外側には、あちこちに
ベンチが設けられていて、村人がベンチに座っておしゃべりしています。おばさん
は黒いギャザースカート、おじさんは、黒い帽子、前開きの黒いチョッキにグレー
系の編み込みセーター、黒いズボンが定番です。特にオジサンたちは、みんな同じ
格好なので、また同じ人が歩いているのかと思うほどです。
羊飼いのおばあさんが、ある一軒の家に入っていったあとに行ってみると、塀の中
では羊のミルクをしぼっているオジサン。カメラを構えると、アングルがいいよう
に、羊の位置を調整してくれたりしました。ここでも招かれて、中で羊のミルクを
飲ませてもらいました。甘くてオイシイです。息子でしょうか、10代の男の子
は、ついでにツイカ(プラムの蒸留酒)はどうかとすすめてくれます。えっ、とた
めらっているうちに、男の子がミネラルウォーターのペットボトル(500ml)にツ
イカを入れて持ってきてくれました。少年と子羊、少年と犬の写真を撮りました。

こんどは、ウクライナとの国境方面へ散歩です。舗装された道から、未舗装の道に
入って、その道もなくなるあたりで、やっぱりベンチに座って話している村人がい
ました。その人が国境の川のそばまで、道をはずれて、牧草地みたいなところに
入って、連れていってくれました。国境の川はティサ川と言いますが、その側に、
今は使われていない監視塔があって、その上にものぼりました。遠くにはさっきの
「陽気な墓」のあった教会の塔も見えます。ウクライナは、もうすぐそこに見えま
す。鉄筋のアパートなども見えます。監視塔からおりて、もどる途中に、案内して
くれたオジサンの家がありました。ここでもまた家に入れと招かれてしまいまし
た。こじんまりした居間のすみは台所になっています。まず手を洗うようにと、お
湯を持ってきてくれました。このお宅では、イラクサの入ったスープ、チーズ、パ
ン、ゆでた羊などが出てきました。ここでも最後の1枚のフィルムで家族5人(お
ばあちゃん、おとうさん、おかあさん、長男(23歳)長女(15歳くらい))の
写真を撮りました。

初日はこんなふうに、あちこちでもらいものをしながらの旅行となりました。これ
はひとえに、男の子といっしょだったからできたことだなあと思っています。一人
旅だと、どうしても、もっと警戒してしまいます。やっぱり、そう簡単に、ほいほ
いとだれかの家に上がり込んだりはできないでしょう。もうひとつ、ルーマニア語
がほんの少しではあるけれど、話せたということも、村人とのコミュニケーション
では大事でした。ここまで来ると、さすがに英語は通じません。(ホテルは大丈
夫。)
また、写真を撮ってほしいというリクエストがこの日以降もありました。このあた
りの地方では、カメラはまだまだ普及していないようです。あとで郵送するため
に、住所を書いてもらいました。まだ焼き増しをしていないけれど、なかなかよく
撮れています。これを送ったら、部屋の壁に貼ってくれるんだろうなあと思うと、
ウレシイものです。

二日目以降はまた別の機会にお届けします。


444: いい旅でしたねー 投稿者:福井  投稿日:05月10日(日)

黒羽さんの旅行の話を読んでいると、つくづく、我々とは別世界だなーと思ってしまいます。
のんびりした、とても風情のあるいい旅ですね〜。それに比べて、我々の日々のくそ忙
しさはいったい何なんだ。毎日、毎日、10時、11時まで仕事で..ブツブツ
海外出張から帰ってくるといつも思うんですが、日本人全体が何か悪い病気にでもかかって
るんじゃないでしょうか(集団ヒステリーとか)。でも、1週間もたつとすぐ同化してしまうん
ですよね(出張ボケから回復するとも言う)。
そうそう、6月には、2週間ほどロンドンに出張の予定です。でも、ロンドンは都会だから、さして
日本と変わらないか。


445: ブカレスト5月10日 投稿者:くろは  投稿日:05月11日(月)

6月にロンドンですか。いいな〜。私はそのころ授業がないから、結構動けるんだ
けど、イギリスは渡航先に入ってないからなあ。ユーロスターに乗ってフランスま
で来たら会えるんだけどね。あ、このころフランスはワールドカップでごった返し
ているかな。

日本の慌ただしさは一体、何なんでしょうね。このおかげで戦後立派にやっている
のでもあるのだろうけれど。

今日も一歩も外に出ませんでした。なんにもしないうちに5月も10日。

さて、旅行2日めは7時半のバスに間に合うようにホテルを出発。7時からの朝食
も食べていられないので、包んでもらって駅へ。駅まで15分ほど。急いで切符を
買って、言われたバスに行ってみるけれど、出発する気配がない。聞けば、バス
ターミナルの時刻表には7時半発となっているけれど、列車が8時に着く(我々が
ブカレストから乗ってきた列車)ので、それを待って出発するとのこと。そういえ
ば、時刻表も、路線図も、何年も前から全然変わってない感じ。路線図なんか、国
境の向こうは英語で言えばUSSRになったままです。そんなんでも別に支障なく
毎日やっているというのも、なんとなくすごい。発車まで時間があるので、ホテル
でもらった朝食の包みを開けて食べました。サラミとチーズとパンとトマト。量が
あるので昼ご飯にもなりそうです。

8時すぎに出発したバスは小さな谷に入っていきます。45分ほどで着いた終点は
ブデシュティという小さな村。ルーマニアによくある木造の古い教会もあります。
我々の今日の計画は、ここから、村をいくつか歩いて、国道18号に出て、そこか
らバスで戻るというもの。最初の村、ブデシュティでも、道をたずねたオジサン
に、さっそく喫茶店に連れていかれ、コーヒーをごちそうになりました。でも、
ちょっと波長が合わないオジサンだったので、おごってもらうだけで、写真もとり
ませんでした。その喫茶店にいた他の村人(男性)が、カワイイ帽子をかぶってい
ました。麦わらで作ってあるのだけれど、ツバがなくて、頭の上にちょこんと乗っ
かっている。カラフルなリボンもついている。この村の伝統的な帽子のようで、3
人ほどかぶっていました。帽子の好きな同行者H氏は、ちょっと欲しいようだった
けれど、日本円で6000円とか、ずいぶん高い値段を言われてあきらめました。

隣村へ向かって未舗装の道を歩いていると、目の前の家から、学校帰りの女の子3
人が、アイスを持って出てきたので、「そのアイスはどこにあるの?」と聞いた
ら、今出てきた家を指して教えてくれました。看板も何にも出ていないけれど、
入っていけば、ちょっとした食料品店、というか、お菓子屋さん。アイスはコーン
の中にすでにアイスが詰まっているタイプのもの。

アイスを買って店を出て、店の写真を撮っているところに通りかかったのは、馬を
連れた少年。10歳くらいかな。僕の写真を撮ってと言っているので馬と一緒に
撮ってあげる。すごく嬉しそう。そこに通りかかったこれまた学校帰りのような少
年2人。彼らの写真も撮る。ついでに近くにいた、村のオバチャンたちも入れて撮
る。その中の一人のオバサン(とは言っても私よりもたぶん若い)が、「家に、小
さい子供がいるから、是非、いっしょに写真を撮ってほしい」と言われ、グチャグ
チャの道をその人の家まで行く。庭では馬の蹄鉄を直しているお父さんとおじいさ
ん。仕事をしながらポーズをとってくれる。小さい子供というのは、まだ2歳くら
い。馬の背中に乗せられて、皆いっしょに写真を撮る。親子3人の写真も撮る。住
所を書いてもらって隣村へ向かいました。

隣村までの道はうねうねとつづく丘陵地帯。あちこちに畑を耕している人がいま
す。馬や牛を使っています。我々が通りかかると、見慣れない人間がやってきたぞ
と、こちらに注目します。我々も機嫌よく、ブナジーワ(こんにちわ)と挨拶した
りしながら通り過ぎます。お天気もよく、遠くには雪の残った山。聞こえるのは鳥
の鳴き声だけというのどかさ。田舎に来たかったH氏は「思い描いていた田舎の風
景に一番近い」と大変気に入ったようすです。

このあたりの古い家には、それぞれ立派な木の門があって、彫刻なんかが施してあ
ります。ブカレストの農村博物館にもいくつか保存されています。途中の小川のほ
とりのベンチで休憩していると、その小川に、オバアサンが洗濯にやってきまし
た。スカートを流れの中に入れて、上から木の板でパシパシ叩いて洗っています。
羊の毛を刈っているところにも出会いました。

こんなふうに村を渡り歩いて、無事国道18号に到着。食料品店のオジサンが車か
ら仕入れてきた物を下ろしていたので、シゲット(ホテルのある町)までのバスが
どこに止まるか、いつ来るかを尋ねたところ、「私も今からそっちの方に行くか
ら」ということで、シゲットまであと5キロというところまで車に乗せてもらいま
した。

ホテルではこの晩は結婚のパーティー。この話はまた次回。


446: ブカレスト5月11日 投稿者:くろは  投稿日:05月12日(火)

今日は15番の歯(左下の奥歯)を抜きました。先週の16番の歯(左上の奥歯)
に比べると、あっけなく、短時間に抜けました。抜いたあとの穴を糸で縫いまし
た。麻酔が効いてるというのをドクターは「sleepy」という英語を使いまし
たが、これは普通の英語なのでしょうか?その他、歯型もとりました。私が飛行機
事故に遭って、外見で誰だか判断できなくなったとしても、この歯型で判別しても
らえるのではないかしらとも思ったりしました。あ、だめだ。今から矯正するん
だった。

帰りに寄ったスーパーで、ベトナム製のインスタントラーメンを発見。2000レ
イ(35円くらい)で、えび味とポーク味を一つずつ買ってきました。作り方の説
明は、ベトナム語、英語、ロシア語で書いてあり、ルーマニア語の説明のシールが
さらに貼られています。熱湯を注いで3分待つタイプのラーメンです。早速食べて
みましたが、案外いけます。以前買った、韓国製のや洋風スープにラーメンという
のと比べたら段違いです。日本のラーメンとは味わいが違いますが、かつてタイで
買ったラーメンに近い、東南アジアの味がします。これはいいものを見つけまし
た。いつまでも売ってるかどうかわからないので、今度行ったら、少し買い占めて
来ようと思います。

さて、旅行の続きですが、夕方ホテルに戻ったら、レセプション横のレストランに
は、パーティの用意が調っていました。前日も改修工事をしていたし、出発した朝
7時にもすでに工事が始まっていましたから、このパーティのために大急ぎで間に
合わせたのでしょう。びっしりと200人くらいの席が用意されています。近くの
カトリックの教会まで行ってみると、確かに結婚式の最中。合唱が上手。最後は
ローエングリンの結婚行進曲の合唱にのって新郎新婦は教会の外に出て行きまし
た。その後、みんな、このホテルのレストランにやってきます。我々が近くのピザ
屋で軽く食べて戻ると、パーティはもう始まっていて、レセプション前のロビーで
は新郎新婦が踊っています。生バンド付きです。それにつられて、招待客も次々と
ロビーに出てきて踊ります。踊っているというよりは、カップルで組んで揺れてい
るという程度ですが。聞けば、新郎はドクターで、国会議員の息子だそうです。新
郎の見た目はイマイチですが、そういう名家の結婚式らしい感じでした。ビデオ撮
影も入っていて、場違いな普段着姿の我々は、宿泊客なのに、小さくなって、その
もようを眺めているばかりでした。

我々の部屋はそのパーティ会場の真上。レセプションのオバサンは、このパーティ
は朝までだと言ってました。バンドの音は大きなスピーカーを通して、レストラン
だけでなく、その外のロビーにも大音量で流れています。これじゃあ眠れない。そ
れでも興味はあるので、時々偵察に下に降りて行ったりしているうちに、パーティ
に出演依頼を受けたと思われる、民族衣装を着た、民族音楽の楽団(バイオリン、
ギター、歌)の一人が廊下を通りかかりました。朝の村で見た、かわいい帽子もか
ぶっています。その帽子の写真を撮り損ねて、一生の不覚と悔やんでいたH氏は、
このチャンスに喜んで、写真を撮ったり、バイオリンを借りて弾いたりしました。
(肩当てがなかったそうです。)何度目かに偵察に降りて行ったときには、ロビー
にいた主催者のような人に招かれて、広間の中に連れていかれ、メインルームの隣
の若者の集まっているサブの部屋に、我々の席を作ってくれました。そして、前菜
に始まって、料理が運ばれて来てしまいました。ピザ屋に行ったあとだったし、夜
も遅いし、我々は明日の朝も早く出発しなければならないので、残念ながら、朝ま
でのパーティに付き合っているわけにはいきません。前菜の皿、ソーセージの皿と
出て、メインの前のサラダが配られた頃、周りの若者たちは、音楽につられてダン
スをするために席を立って行きました。その隙に我々はこっそりと部屋にもどった
のでした。

眠れないとは言っても、眠らなければなりません。それに、たくさん歩いた一日
だったので、いつのまにか浅いながらも眠ることはできました。朝6時頃、偵察に
行ったH氏によると、もう誰もいなくなっているんだけど、バンドだけが自己満足
のために?、演奏を続けていたということです。
朝7時にチェックアウト&朝食のために降りて行った我々が目にしたのは、すっか
り疲れ果てたレストランのウエイターやウエイトレスでした。もうテーブルの上は
片付けられて、椅子がさかさまに乗っけられていました。疲れていて申し訳なかっ
たけれど、この朝も、朝食を包んでもらって、ホテルを後にしました。


447: ブカレスト5月12日 投稿者:くろは  投稿日:05月13日(水)

昨日抜いた歯は15番ではなくて17番の誤りでした。訂正します。

現時点で、あと8コマで今年度の授業は終わり。カウントダウン状態。

こちらの試験のシステムは、科目ごとに試験の日が大学から指定されていて、何時
からするかは、先生の指示、あるいは、先生と学生の相談で決まります。前期試験
のときは、その試験の日でさえ、その日の近くに他の科目の試験があるという学生
の話で、専攻(日本語)の試験の日程が大幅に変更されたということもありまし
た。2年生の日本語実践とでも訳せるような授業は、私と、もう一人が担当してい
て、同じ日に試験をします。ところが、このもう一人(ルーマニア人)は、火曜日
にしか授業を入れてないので、打ち合わせるのは火曜日だけ。それなのに、その唯
一の火曜日にも何度も大学にあらわれないことがあったりして、日本人の感覚では
少々コマリモノです。今日も、来週の水曜日からドイツで開かれる能の研究会に出
席するためのビザの関係でドイツ大使館に行かなければならないとかで、現れませ
んでした。来週も、水曜日からの研究会のために火曜日に出発するのでしょうか
ら、現れないと思われます。いったい、いつ話をするのでしょう。

また、いま3学年いるのですが、3年生の日本語実践の授業は、どういうわけか、
3年生の後期と10月からの4年生の前期を合わせて、1年分を来年の2月に試験
をするのだそうです。わけわからん。


さて、旅行最終日は日曜日。ガイドブックには、日曜日には、この地方では村人が
民族衣装を来て教会に出かけるのを目にすることができると書いてあります。それ
も期待しつつ、ブカレストへ戻るの夜行列車の出る町へ向かうバスで、途中下車す
ることにしました。地図ではFolk Artの町の印がついている町なので、一
応期待できます。

日曜日朝8時発のバスは、異様に混んでいました。終点まで乗る人は座席指定され
ているようです。途中で降りる我々には座席がありません。立ったまま、70キロ
余り。90分以上のバスの旅になりました。乗客は若者が多いです。日曜日を、大
きな都会で過ごそうと思っているのでしょう。ウォークマンを持ったりしてます。
カップルもいます。大きな荷物を持っている人もいます。こういう人はさらにバス
を乗り継いで、遠くの町まで行くのかもしれません。バスは山を一つ越えて隣の県
へ。そこで我々は降りました。ちゃんとした新しい町です。次のバスは6時間後。
日曜日は1日2本。乗り損なうと、夜行列車に間に合いません。

道路沿いの小さな公園のベンチで、包んでもらった朝ご飯を食べていると、教会の
鐘の音の聞こえる方に、人々が少しずつ向かっています。我々も同じ方向に歩いて
行くと、民族衣装姿を見かけました。ルーマニアの民族衣装は、刺繍された生地で
作られたもので、裾のひろがったひざ丈(オバアチャンでも)のギャザースカート
です。スカーフもかぶります。民族衣装と聞いて想像するのは、若い女の子が着て
いる姿ですが、多いのはまずオバアチャンです。年配の民族衣装は黒が基調です。
ときどきいる若い女の子は、色鮮やかな赤い民族衣装に身を包んでいます。男性の
民族衣装は見かけません。日本でも着物姿は女性がほとんどですが、似たようなも
のかもしれません。時間がたつにつれて、続々と教会に集まってきます。民族衣装
ではない人でも、相当おめかししています。派手な色のスーツ姿もあります。しか
し、ほんとに民族衣装を着て集まってくる数がすごい。たいていは小さい女の子と
オバアチャンです。ふつうの20歳くらいの女性になると、民族衣装ではなくなっ
てしまいます。(*)女の子の民族衣装はカワイイ。スカーフも真っ赤です。写真
を撮らせてもらおうとすると、嫌がることもなく、むしろ誇らしげな顔で写ってく
れました。


*後日、ブカレストでルーマニア人に写真を見せたら、この赤の多い色使いはハン
ガリー系だということでした。また、同僚(26歳女性)に尋ねたところ、ブカレ
スト育ちの彼女は、幼稚園の行事でそういう衣装を着て踊ったことはあるけれど、
自分では持ってないということでした。


448: H氏? 投稿者:河合  投稿日:05月13日(水)

黒羽さんの旅行記たいへん楽しく読ませていただきました。しかし波瀾万丈
の旅行というか、人生を送ってますねぇ。ところで謎のH氏とは?わざわざ
ルーマニアまで来るとはただものではないですね。


449: 黒羽さんからの写真 投稿者:河合  投稿日:05月13日(水)

ルーマニア旅行第一日目の写真が届きました。
 1.サプンツァ村「陽気な墓」の墓石
 2.ウクライナ国境の家族



450: ブカレスト5月13日 投稿者:くろは  投稿日:05月14日(木)

もしかしたら、私の一番好きな花は矢車草かもしれないと、道端で売っている矢車草
を見て思いました。チューリップもカワイイけれど、矢車草のもつ初夏の雰囲気はい
いものです。日本のとはちょっと違いますが風情は同じ。20本くらいが細い糸で束
ねられて1000レイ16円くらい。これまた日本のとはちょっと違うかすみ草も
買って、どっとさしてみました。こういう安い花をたくさん買って、どっとさすとい
う楽しみをこちらで見つけました。

それから、今日はさくらんぼを買いました。1キロ1万レイ。150円。1キロも
買っても使いみちがわからないので、500ゲラムだけ。種をとったりしてからお菓
子の材料にすることもできそうですが、めんどくさそう。少しずつつまんで食べてい
るうちに、結構減ってきました。以前、山形に実家のある知人が、採れたてのさくら
んぼは、東京で売っているのと味が違うと言ってましたが、日本では、高いからほと
んど買いませんでした。だから、日本のと比べてどうだとは言えないけれど、なかな
か甘くて、さわやかでおいしいです。粒によってバラツキはありますが。でも、何も
手をかけなくても、これだけつややかでかわいらしいというのは、なんとも得です
ね。

その他、国産のイチゴも登場していました。まだ輸入ものと同じくらいで高めなの
で、見るだけです。予想していたよりも大粒でした。また、イラン産のスイカも出て
いました。

今日はほんとに30度くらいあったかもしれません。暑かった。アパートの中にいる
と全然暑さを漢字ないので、上着も着て外に出るのですが、すっかり夏です。もう、
これで寒くなることはないのかな。どうなんでしょう。

さて、旅行最終日は、民族衣装で教会に集まる人々を眺めたあと、道路沿いに隣の町
まで3キロほどの道を歩きました。この地方の県庁所在地まで続く道路は、車が切れ
目なくやってきます。1台行ったと思ったら、すぐにまた次の1台が来るという程度
の頻度ですが、それでも、今までの村に比べると、格段に多い。「車が多いね〜」と
つい口に出てしまいます。隣村に着いたところの民家にいたオジサンに、もう一つ隣
の村までの道を尋ねる(とは言っても、実は1本道)と、ちょうどそっち方面へ行く
から、ということで、またまた車にのせてもらうことができました。車はベンツのバ
ン。なかなかのオカネモチかもしれません。
ベンツのバンで3キロほど行くと、隣村です。1日2本のバスがやってくる時間まで
はたっぷりあるので、また、脇道に入って、村の散歩です。とりあえず道なりにぶら
ぶら歩いて、小さな川のほとりにある学校らしき建物の側で休憩したりしました。バ
スの通る道にもどって、側の喫茶店でアイスを購入。寄って来たオジサンは少し酔っ
払っていて、近寄りたくなかったので、「家に来い」と言ってるようだけれど、ルー
マニア語が全然わからない振りをしてあきらめてもらいました。
その後、また少し歩いているうちに出会った家族は、なかなかよさそうだったので、
家の前のベンチで休ませてもらったり、トイレを借りたりしました。ジュースをも
らったり、家で飼っている牛や馬を見せてもらったりもしました。3つくらいの小さ
い男の子は人見知りが激しくて、男の子が持っていた、ビーチボールみたいなサッ
カーボールで同行者が遊んでやろうとすると、べそをかきはじめて、おばあちゃんに
しがみついていました。この家族もそうですが、このあたりでは、ハンガリー語を主
に使って生活している人も多いようです。もう、ハンガリー国境はすぐそこです。
バスの時間が近づきましたが、その家の人が、列車で行けばと言ってくれたので、そ
うしてみることにしました。道路沿いに線路が走っていて、駅も近くにあります。駅
と言っても、列車が来る少し前にオバサンがやってきて切符を売りはじめるという程
度の駅です。切符を売るときも、こまかいお金がなくて、並んでいるお客の中で、お
釣のいらない人に優先して売って、小銭を作ってから、お釣の必要な人に売っていた
りしました。
列車に乗って1時間余り。2等コンパートメントは8人掛け。最終的には8人分の座
席が全部埋まりましたが、それほど危険な雰囲気でもなかったし、歩き疲れたことも
あって、うとうとできました。着いた県庁所在地サツ・マーレはすっかり大きな町で
した。なんといっても、交通信号がある! 5月1日から映画「タイタニック」が来
るという横断幕も町の中心の広場に出ていました。日曜日の夕方、まだ日は高く、
ちょっとした広場では、親子連れが散歩していたり、若者が語らっていたり、インラ
インスケートの練習をしていたり、とても平和な時間が流れていました。
こうして我々の旅行は終わり、再び夜行寝台に乗って、ブカレストに戻ったのでし
た。

H氏は謎でもなんでもなくて、私が外語大に入ったとき、1学年上にいたバイオリ
ン弾きです。翌年は外語大オケのコンマスをつとめたので、名大オケで言えば、我
々の学年と井上真澄さんの関係ということになります。外語大という大学の性格上、
あちこち旅行するのは珍しいことではありませんが、H氏にとって、初めての東欧
だということでした。東京で英国の会社に勤めているそうです。先輩ではあるけれ
ど、10歳近く年下の男の子です。