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最後の筆跡

 弦エニシ師匠の、書く文字とか、絵は、独特でした。誰でも、字の癖とか、ありますけどね。
私は、とにかく、師匠に、憧れていたので、一番のファンだと、思っていたので、店で、師匠の書いたメモ等、
ジーッと、見ては、「素敵」っと、つい、手に取ってしまう事が、度々、ありました。

 2011年8月5日の午後に、師匠が、最期に過ごした部屋に、来てしまった。
東京都済生会中央病院の、810号室・・・広い部屋だった。

  この部屋に置いてある荷物等を、片す事になった。
 その時、ふと、ベッドに、黒いノートを、見つけた。 新しいノートなんだけど、表紙が、所々歪んでいる。
 開けてみた。 「・・・・・何も、書いていない。」
 最初のページには、何も、書いていない。普通、左開けから、書きますよね。
 右開けしてみた! あれ、何か、書いてある!!!!!

 Shadow of your smile

 詳しくは、番外編16を、参照にして下さい。


 これが、最期に、書いた文字、筆跡だと、思います。
どんな、お気持ちで、この文章を、書いたのか、私は、思うだけで、涙が、出てしまいます。
この病室で、最期の時を、過ごされた弦エニシ師匠の、心境を、ズバリ表している、最期の筆跡です。

 早めのスピードで、チャチャっと、書いて、ため息ついて、少し、間をおいて、書きとめた感じです。
それでも、思いが、書ききれなくて、又、書いてみたけど・・・って、想像してしまいました。

 毎日、タロットカードで、占うという仕事が、出来るのは、弦エニシ師匠と、出会えたからなのだと、感謝しています。
やはり、何でも、どんな道でも、「師」の導きが、ないと、モノになりません。「師」が、あっての、自分だと、確信しています。 

 この、黒のノートは、私の、鑑定するテーブルに、ひっそり、置いてあります。
私が、鑑定する時は、いつも、弦エニシ師匠が、一緒ですよっていう感じでね。
「そろそろ、ミミちゃんらしくしなさいよ!」って、声が、聞こえるのですが、まだまだ、です。

 今、2018年4月27日。弦エニシ師匠が、お亡くなりになって、もうすぐ、7年です。
今週も、「弦エニシ」に、鑑定してもらった事が、あるというお客様が、私の、鑑定室に、お越しになる。
又、一つ、師匠の一面の話が、聞けるかも・・・嬉しいな、楽しみだなぁ。
このように、師匠のお客様を、引き継ぐ事は、恐れ多くて、おこがましいですが、私の、役目だと、思っています。

 時々、この黒のノートを、開いてみる・・・何にも書いていないページも、眺めたりして。
弦先生、私は、教えて戴きたい事が、たくさん、積もってしまっていて、どうしましょう? 
タロットカードのコンビネーションの読み方が、弦先生の解説じゃないと、納得出来なくて・・・

  これを、繰り返し読む事にします。
 それでも、納得出来なかったら、直接、聞きに参ります。
 

 







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