弦エニシ&me  その16

お茶目に、仕事放棄した時が、有りました。
あれは、1999年だったかなー。
千葉県の松戸市にある、Tデパートでの、出張鑑定が、有った時です。
別に、何の祭事も行われていない、「婦人服フロア」の一角に、二部屋の占いブースが、設けられていました。
「弦エニシ 来たる! 占いコーナー」 というような、看板が、立っていましたね。
弦先生と、女性の占い師さんと、私とで、二日間、そのブースへ、出張に、行きました。

松戸という所は、弦先生にとっては、「地方」に、感じたのでは、ないかと、その当時は、思いました。
私は、自分の、車で、向かいました。しかし、駐車場が、混んでいて、立体駐車場で、ドギマギしたのを、
覚えています。弦先生は、もちろん、タクシーで、来場していました。
一日目は、予約のお客様や、立ち寄りの、お客様等で、スムーズに、時間が、過ぎていきました。

問題は、二日目です。やはり、東京のイベントと違い、ゆっくりと、余裕を持って、出張鑑定を、こなしていました。
そんなに、次から、次へと、お客様が、来る事も、なく・・・

ちょっと、お客様が引けた時です。

「ミミちゃん、お洋服、見に行かない?」  そうしましょう。せっかく、婦人服フロアに、いるんですから♡
「これ、地味ねー」 「これ、ミミちゃんに、合ってなーい?」 もう、キャッキャしながら、
弦先生と、たくさん、ハンガーに吊るされている上着や、秋物のコート等を、見ていました。
「先生、痩せれば、これ、着れますよー。」等、とにかく、楽しかった一時でした。

その時、フロアに響き渡る声が、しました。

「私も、弦エニシに、みてもらいたーい!!!」  半端ではない、大声!!!
女性の店員さん、2人が、その声の主の方角に、駆け寄るのを、
私は、はっきり、見てしまいました。

即行で、弦先生は、ずらっと並ぶ洋服のハンガーの下へ、
身をかがめてしまいました。
私も、それにつられて、かがんだ姿勢に・・・

上下、真っ赤な衣装の、弦エニシと、全身ペイズリー柄スーツの、ミミ月丘が、
婦人服フロアの一角で、身を潜めている・・・想像すると、おかしいわねー。
笑っちゃうわね。

「叫んで、いたわよね。今の人。」 はい・・・  
「有難いけど、ダメだわー、私、けっこう、小心者なのよ。」 へー、やっぱりですか?
弦先生と、コチャコチャと、語ってしまった、潜伏時間でした。

でも、一番の、被害者は、お留守番を、任された、女性の占い師さんでした。
たぶん、叫んだ方は、ブースを、覗いたんだと、思います。そして、弦エニシでは、ないと、確認したのかも。

弦先生と、私が、ブースに戻った時、下を、向いたまんま、しばらく、顔を、上げてくれませんでした。
本当に、ごめんなさい。

この日の事は、この一幕しか、思い出せません。






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